この記事をまとめると
■一生に一度は生で聞いてほしいエキゾーストノートを発するエンジンを4つ紹介
■限定車や高額なモデルだとサウンドも凝ったモノになる傾向がある
■ホンダのエンジン音には赤ちゃんが泣き止む効果がある
やっぱりクルマは「音」でしょ!
ガソリンエンジン車がクルマ好きを惹きつけるモノのひとつに排気音、エキゾーストノートというのがあげられます。エンジン内部の爆発音や吸気音、マニホールドやタイコを伝わって外へ出てくる音、いずれの音もメカ好き、クルマ好きがこだわるポイントかと。
爆音にしろ重低音にしろ、官能的とまで評されるエキゾーストノートは、ガソリンエンジンが始まって以来、事欠くことはありませんでした。とりわけ特徴のあるもの、一度はライブで音を聴きたくなるモデルをピックアップしてみました。この音だけでも、乗る価値があるクルマばかりです。
レクサスLFA
ヤマハがそのノウハウをすべて注いだといっても過言ではない珠玉のV10エンジンを搭載したLFAは、やはりエキゾストノートも別格。なにしろ、エンジンそのもののサウンドはもちろん、室内での聞こえ方までヤマハが「調律」しているのですから、乗る者の胸を熱くしないわけがありません。
また、見過ごされがちなのが3本出しのマフラー。これはトヨタのマフラーを製造している三五社が「音は大きくなって構わないので、とにかくいい音を」というオーダーで作った逸品です。製作精度の高さはいうにおよばず、高回転域で発生する高圧な音を「きれい」に聞こえるよう別途バルブを追加。
ちなみに等長マニホールドは一部むく材のステンレスから削り出したもので、サイレンサーには神戸製鋼製チタン合金を使用するなど、市販車としてはありえないほどのオーバークオリティ。その上、V10の等間隔爆発も手伝って、LFAは「天使の咆哮」と呼ばれるF1にほど近い高音圧なサウンドを手に入れました。
これから先、こんなサウンドはサーキットでも耳にできるかどうか。機会があったらぜひライブサウンドを体験してはいかがでしょう。
マツダ・ロータリーエンジン
レシプロエンジンに対し、爆発回数が増えるロータリーエンジンは官能性もさることながら、独特のエキゾーストノートに心をつかまれるはず。音の粒がレシプロよりも際立ち、またエキパイからマフラーエンドでの減衰が少ないためか、音圧のわりに腹の底に響いてくるかのようです。
また、ロータリーのチューニングでおなじみのペリフェラルポートは、高回転域に至るとその吸気音のブーストも交じり合い、間近で聞けばそれこそ耳をつんざくハイトーンであり、隣の車線を走っているドライバーが二度見してくること請け合いです(笑)。
ちなみに、マツダがル・マンで優勝した際(4ローター)の立役者、フォルカー・バイドラーは、レース時に一般的なドライバーがする耳栓を「エンジン音が好きだから」という理由で装着しなかったため、レース後に突発性難聴を患ったほど。787Bの半分、2ローターにしても、筆者がF2シャシーのグラチャンマシンを試乗した際は強烈な高音で、しばらく耳鳴りに悩まされるほどでした(笑)。
こちらも今後は耳にする機会が減っていくこと確実なので、一度は生のサウンドを味わっておくことオススメです!