マイチェンしたデイズの走りがメチャメチャいいぞ! こうなると噂のある「e-POWER搭載車」に期待しかない (2/2ページ)

e-POWERが搭載されるのが待ち遠しい

 デイズに関しては、2024年中ともいわれているが、ノートやセレナなどでおなじみのシリーズ式ハイブリッド(内燃エンジンは発電にのみ作動しモーターで駆動するタイプ)となる「e-POWER」ユニット搭載車が追加設定されるとの情報が一部で報じられている。この報道をベースに考えてみると、今回の改良でデイズの走行性能における質感向上も納得できる。

 日産は2022年5月に軽自動車規格(デイズがベース)のBEV(バッテリー電気自動車)となる「サクラ」を発表している。デイズのハイウェイスターXで車両重量が850kgなのに対し、サクラの上級グレードGでは1080kgと230kgほど重くなっている。駆動用電池を搭載することなどがその理由となるのだが、車両重量が増すのでデイズよりもボディをしっかり作りこむ必要があった。

 そのため、「軽規格」という先入観でサクラを試乗すると、そのしっかりしたボディに驚かされる人も多い。「サクラのボディで内燃機関搭載車があれば……」といった話もよくあったのだが、今回のデイズのマイナーチェンジが、e-POWERモデル追加ありきだったならば、サクラとのコンポーネントの共用化というものが進んだことで、走りでは好印象となったのかもしれない。

 サクラの上級グレードGとデイズのハイウェイスターXプロパイロットエディションとの価格差は124万1900円(サクラの方が高い)。現行デイズのデビュー時と比較して、ハイウェイスターXプロパイロットエディションで23万1420円アップとなっている。デビューから改良までの間で価格改定を伴う改良なども行っており、直近のマイナーチェンジ前での仕様向上を行ったとき(2022年9月)の価格比では10万6700円の価格アップとなっている。一般的なマイナーチェンジにおける価格アップに比べると若干アップの幅が大きいようにも見えるが、乗った印象を考え、昨今の諸物価高騰の流れを考慮すれば、許容範囲といえるのかもしれない。

 プロパイロットを装着しないハイウェイスターXのマイナーチェンジ後の価格は169万8400円となっている。ホンダN-WGN L比でプラス1万4300円(デイズのほうが高い)となるので、装備関係は考えずに単純に車両価格で比較すると、確かにライバルより高めに映るのも間違いない。

 今回は比較試乗していないので、ライバルとの比較というものを語ることはできないが、仮に噂になっている「e-POWER」モデルが追加発表されれば、「サクラは興味あるけどちょっとなぁ(高いということ)」というユーザーに対しては、デイズのe-POWERモデルは、サクラとデイズの中間的値付けにもなるだろうから、一気にこういった層を囲い込むことができるとも考えられる。

 今回試乗していて、噂のe-POWERモデルというものへの期待感がアップしてしまった。


小林敦志 ATSUSHI KOBAYASHI

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