10m程度の高所作業車のほうが怖い
今回、出展者の厚意により、ブロントスカイリフト S56XRのバスケット(作業台)に乗り、54mもの高さまで上り(!)、ジャパントラックショー会場の富士スピードウェイの俯瞰を撮影することができた。じつは筆者は2mくらいの脚立に上るのもビクビクふらふらしてしまうほどの高所恐怖症。
試乗のお誘いをうけたときは「そんな高いところまで……! 気絶しちゃうのでは?」と恐怖してしまったが、実際にバスケット乗り込みブームを上げてもらうとその不安はほとんど感じず、54mまで上っても落ち着いて撮影することができた。その高さまで1本のブームで上がっているのだが、揺れもまったく感じなかったのだ。それはがっしりした柵のある大きなバスケット(最大積載荷重600kg)のなかにいる安心感もさることながら、車体とブームを支える左右3mまで伸びる極太のアウトリガーによる安定感もあったのかもしれない。筆者は住宅地の電線のメンテナンスに使われている2トン車ベースの高所作業車(作業台高10m前後)にも乗ったことがあるが、そちらのほうがむしろ怖さを感じたものだった。
この世界最大級の高所作業車、ブロントスカイリフト S56XRは、高速道路の高架橋や自衛隊のレーダーサイト、風力発電所の点検やメンテナンスといった高層建築物での作業に使われているという。ちなみにブロントスカイリフト社は現在、日本の消防車のトップシェア企業のモリタホールディングスの傘下に属している。