この記事をまとめると
■デコトラは外観のみならず内装にもこだわる人が多い
■「金華山」と呼ばれる織物が人気だ
■「金華山」を使ったデコトラの内装を紹介
金糸銀糸を織り込んだ高級生地でインテリアを豪華絢爛に彩る
無数の電飾と個性あふれるワンオフのバンパーなどのパーツで愛車のトラックをきらびやかに飾り立てるデコトラのオーナーたち。彼らは外装だけでなく、日々の仕事場である内装も豪華絢爛かつ機能的にカスタマイズしている。その内装アートアップに欠かせない、シートやトリム、バックパネルなど各所を仕上げる生地のなかで、とりわけ人気が高いのが「金華山」と呼ばれる織物だ。
国会議事堂の議員席などの椅子にも使われている金華山は、金糸や銀糸でつやのある模様を織り込み、刺繍を施したジャガード織りの生地で、その「金華山」という名称は刺繍のデザインが山の連なりを想像させ、かつ豪華さを感じさせる名称として付けられたという説がある。「金」に「華」そして「山」……いかにもゴージャスなイメージの名前だ。
生地の柄も「大花束」「花かご」「モンブランローズ」「オスカー」「華恋」など多種多彩。さまざまな花がデザインされているのが大きな特徴だ。生地のカラーもレッドやブルー、グリーン、オレンジなど文字どおり華やかさを感じさせるラインアップになっている。ここでは、そんな金華山生地を使用してアートアップを施したデコトラのインテリアのなかから、3種をセレクトしてご紹介しよう。
まず最初にご覧いただく内装は、金華山のなかでもとくに人気の高いレッドの生地を使ったもの。オスカーという柄を採用している。天井からバックパネル、シートやドアトリム、インパネなどくまなく張られたその生地は、ただ張るだけでなくキルト仕上げやボタン締めなど、凝った装飾が施されている。またオーバーヘッドコンソールやダッシュボードも、実用性とアートが両立する作り込みがなされているのだ。そんなインテリアをさらに引き立てるのがシャンデリア。すべてオーナーさんの自作で、天井から吊られるメインシャンデリアはリンゴ型と呼ばれる形状のものを2段重ねにしたようなオリジナリティあふれるデザインになっている。また両サイドとバックパネルにはナイアガラと呼ばれるシャンデリアを装着している。