この記事をまとめると
■卒業生の事故率が高い教習所は存在するのか調べてみた
■各都道府県警察の公表によると初心運転者の事故率は卒業人数に対して1%未満である
■教習所を選ぶときは、卒業生の事故率や教習料金などよりも通いやすい場所にあることのほうが重要
初心運転者の事故率はどこの教習所でもほぼ1%未満
運転免許を取得する際に通う教習所ですが、卒業生の事故率が高い危険な教習所はあるのでしょうか? 今回は、事故率が高い指定自動車教習所があるのか調査するとともに、教習所によって料金が違う理由について解説します。また、教習所を選ぶときのポイントもあわせて紹介します。
指定自動車教習所卒業後の事故率の統計
運転免許を取得する際に通う教習所を選ぶとき、免許センター(試験場)での技能試験が免除される指定自動車教習所を選択する人は多いでしょう。では、卒業後の事故率が高い指定自動車教習所はあるのでしょうか。
結論からいってしまうと、指定自動車教習所を卒業した初心運転者の事故率は教習所ごとに異なり、その割合は卒業人数に対しほとんど1%未満です。
各都道府県警察では、指定自動車教習所を卒業した初心運転者(運転免許取得から1年以内の運転者)の交通事故(物損事故を除く)件数や卒業人数に対する割合を公表しています。警視庁や都道府県警察の統計を調べてみると、指定自動車教習所の卒業人数に対する初心運転者の交通事故(物損事故を除く)の割合は1%以下(普通車の場合)がほとんどです。
指定自動車教習所における教習は、指導要領に従って進められます。そのため、安全運転の技術や知識を確実に習得しなければ次の段階に進むことができません。つまり、一定水準以上の運転技能と知識を習得しなければ卒業することができないのです。そのため、指定自動車教習所を卒業した初心運転者の事故率は低いと考えられます。
ただし、初心運転者の事故率の統計は、指定自動車教習所を卒業した免許取得後1年以内の初心運転者の数値です。運転に慣れてきたころ(2年目以降)の統計データではないため、警視庁や都道府県警察が公表しているデータは参考程度に考えておくほうがよいといえるでしょう。