いまや西部警察の世界は現実に!
記憶が確かなら、西部警察パートII 第15話「ニューフェース!! 西部起動軍団」にて、団長が主に乗るガルウイングドアを採用した「スーパーZ」とともにマシンRSは登場する。そして、逃走するダンプを追跡し、いまのお台場付近と思われる13号埋立地に追いこみ逮捕するのだが、そのときに逃走したダンプカーについて、マシンRSに搭載するパソコンから車両紹介するシーンがあったと覚えている。
※写真はベースとなったスカイラインHT2000ターボRS(DR30)
そして「警視庁のコンピュータ」から瞬時に該当車両の情報が送られてきた。当時はただ「すげぇ」と思っていたが、大人になってから再放送をみると、「Wi-Fiなどもない時代にどうやって?」と疑問に思う。それだけ西部警察は先(未来)をいっていたのである。
実際、大門軍団が使っていた特殊装備のなかには、西部警察が影響したともいえないものの、それに似たものがいまの警察装備として使用され、日々の警察活動で活躍しているともいわれている。ただ、当時は「夢の装備」だったものが、いまでは簡単にどこでも買えるもので実現できてしまうのだから、やはり文明の進化というのは恐ろしいものである。
西部警察と放映が被る時期にアメリカのドラマシリーズとなる「ナイトライダー」というものが放映されており、こちらも大ヒットしていた。「いま風」にいえばAIを搭載した、GM(ゼネラルモーターズ)のポンティアック・トランザムに搭載したシステムの略称がK.I.T.T/キット(ナイト・インダストリーズ・トゥー・サウザンド)と呼ばれ、K.I.T.Tの相棒となる「マイケル・ナイト」とともにさまざまな事件を解決していくというのがストーリー。
マイケルが運転中(自動運転ももちろん可能)に「おいキット」と声をかけると、「ナンデス マイケル?」とキットが答えて会話が続いていく。筆者は、毎回本筋が始まる前のマイケルがキットにアメリカ文化みたいなのを教える「ミニコーナー」が好きだった。あるときマイケルがトンネルに入るとクラクションを鳴らしだした。すると「マイケル ナンデ トンネルデ クラクション ヲ ナラスノデスカ?」と聞いた。すると「アメリカではこれが昔から当たり前なんだ」といったことを話したと記憶している。
人工知能搭載、それに伴う自動運転、「ナイトライダー」の世界も夢物語かと思っていたが、いまでは当たり前になるまでそう時間もかからない状況まできている。
数年前にある人が「気がついてみると、もう現代は我々(オジサン世代)が子どものころ夢見ていた未来社会にほぼほぼなっている」と話していたが、たしかに気がついてみるとそうだなと、今回のオートサロン会場で考えてしまった。