中古モデルならひとつ上ゆくモデルも狙える
ジネッタ G4
予算を思い切り走りにふれるとしたら、小型軽量、ハイパフォーマンスなスポーツカー一択です。そんな場面ではケーターハムやロータスなんかを思い出すかもしれませんが、ここは通好みのジネッタなんていかがでしょう。
ジネッタはイギリスのバックヤードビルダーとして、それこそロータスやケーターハムと肩を並べ、ときには凌駕していたメイクスです。ご多聞に漏れず、経営はすったもんだありましたが、2010年以降は新型をじゃんじゃんリリースしたり、レースシーンでそこそこ活躍するなど侮りがたい存在です。
※写真はジネッタG4のレースモデル
G4は1961年にデビューし、鋼管フレームに1リッター直4エンジンをフロントに縦置き、F:ダブルウイッシュボーン、R:トレーリングアームと、バックヤードとしてはコンベンショナルな造り。車重はFRPを使ったボディ、簡素なコクピットもあわせて445kgとかなりの軽量ぶりですから、40馬力を使い切るドライブはさぞや痛快なものかと。
※写真はジネッタG4のレースモデル
もっとも、800万円の予算となると、時代は下ってマイナーチェンジを数回こなした後のマーク4あたりが順当でしょう。ケーターハムなどと同じく、1.7リッター直4エンジンに換装されたほか、初代よりも車体、そしてキャビンがいくらか拡大され、どうにかこうにか「普段も乗れる」ことに(笑)。
※写真はジネッタG4のレースモデル
ジネッタには、ミッドシップのG12といった兄貴分もいますけど、こちらは手練れがサーキットを走っても「簡単にはいかないよ」ってくらいのハードマシン。サーキットデビューを目論みつつ、エンスー仲間から一目置かれ、とにかくスリル満点なドライブが楽しめるわけですから、G4を見つけたら即チェックすることおすすめです!
トヨタGRヤリス GRMNサーキットパッケージ
GRヤリス、ほんとにいいクルマです! コンパクトなFFの足を固めて、ちょっとエンジンにおまじないをかけたくらいでしょ、なんて先入観はコーナーひとつ抜ければ吹っ飛んでいきますから。
そのヤリスをトヨタが真剣にチューンアップしたGRMN サーキットパッケージですから、楽しくないはずがありません。リヤシートを省いてケージ補強したり、ミッションパーツはショットピーニングしてたり、カスタム手法はレーシングカーと等しいもの。
いまやアルヴェルもそこそこ剛性感のある走りをしてくれますが、GRヤリスGRMNのそれは剛性感のよさに加えて車体の隅々にまでいきわたる精度の高さが味わえるはず。こればかりは、ハンドメイドの仕上げでなければ到底得られるものではありません。
そんなこといったって、もう手に入らないじゃないか、そうお嘆きのあなたは2024年のGRヤリスRZを見学しにいった体で、セールスマンからGRMNの売り情報なんて探ってみてはいかがでしょう。キャンセルされた個体や、中古に巡り合える可能性もゼロではないでしょう。
むろん、プレミアがついたりして800万円は余裕で越えてしまうかもしれませんが、リセールバリューで超過分は相殺できるはず。
いまやGT-Rは2000万円クラスですから、800万円で同等の楽しさ、満足度が得られるGRヤリスGRMNはお買い得といっても過言ではありません。最先端の「速いクルマ」に乗りたいなら、ランボやアストンよりもGRヤリスGRMNが光って見えてくるはずです。