2023年の新車販売台数はN-BOXが圧巻のナンバー1! 2024年に向けて登録車でもホンダがじわり勢いを増している (2/2ページ)

まだまだ何があるかわからない……!

 軽自動車はまさに「薄利多売」が常道。長いこと軽自動車メインで進めてきたスズキやダイハツに比べ、登録車でもかなりサイズや排気量の大きいモデルやスポーティ系モデルも持つ総合メーカーともいえるホンダが軽自動車販売に本腰を入れ始めたときには、「パンドラの箱を開けてしまった」という声も多く聞かれた。

 登録車に比べ、ディーラーレベルでもディーラーのサービス工場への入庫率の低さもあり、とにかく儲けが少ない軽自動車は、メーカーだけではなくディーラーの体力も消耗しやすいのである(スズキやダイハツは販売協力関係のある街の自動車販売店や中古車店などでの新車販売比率も高いので、そもそも売り方自体も異なるのである)。

 9位に入っているトヨタ・ルーミーはダイハツからのOEM(相手先ブランド供給)モデルなので、現状では出荷停止及び新規受注停止中となっている。しばらくはこの状況が続くのだが、フルモデルチェンジも本来なら近いとされていた。こうなると、2024暦年締め年間新車販売台数ランキングで上位に入ってくるのは難しいかもしれない。

 ダイハツ・タントや同ムーヴ(メインはキャンバス)あたりも、年間でもっとも新車が売れる事業年度末決算セールとなる3月までいまの状況が続くならば、年間販売台数への悪影響は大きいものと考えていいだろう。

 2024年の注目点としては、ほぼ同時期にフルモデルチェンジを行った、N-BOXとスズキ・スペーシアの動きがまず注目できる。いまの状況ではタントの購入見込み客をどれだけ囲い込めるかも重要となってくるが、その点ではスペーシア有利ともいえるだろう。

 また、トヨタは改良などを行うと納期改善が著しくなる傾向があるので、5月までには改良が行われるとされるカローラ系(セダン、ツーリング、スポーツ)や、秋改良予定のノア&ヴォクシーなども急速な納期改善が期待できるだろう。

 2023年でもほぼ納期遅延が改善されているブランドも目立っていたが、2024年はさらに納期改善が進むものと考えられるが、相変わらず国内外ともに世のなかで何が起こってもおかしくない状況が続いているので、それ次第では……となかなか読みにくい状況がまだ続いていきそうである。


小林敦志 ATSUSHI KOBAYASHI

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