ジウジアーロの血が入った新たなメーカーがイタリアに誕生! 5台全部スペックがバグって見える「ラフィット・アウトモビリ」とは (2/2ページ)

独創的なモデルたちはどれも限定25台前後の生産に

 ハイパーSUVのアトラックスは、オフロード走行を念頭においたモデルだが、オンロード走行のほうに比率を置きたいというカスタマーには、前で触れたようにストラダーレ仕様が用意されている。搭載されるエレクトリックモーターは、1151馬力&2500Nm仕様。こちらも駆動方式はRWDとなる。

 気になるボディサイズは、全長×全幅×全高で5000×2000×1500mm。ホイールベースも2950mmに抑えられているから、日本の市街地でもその取りまわしは最悪というレベルではないだろう。2200kgの車重でありながら、0-100km/h加速を3.8秒でこなし、最終的には240km/hの最高速に達するというのだから、そのパフォーマンスは十分に魅力的といえる。一充電最大航続距離は440kmだ。

 最後にもっともGFGスタイルらしさが感じられるデザインのバルケッタを紹介しよう。このモデルの特徴は、キャビンが運転席側と助手席側で独立していることで、この手法はかつてジウジアーロがトライしたことがあるもの。バルケッタとはイタリアの伝統的なオープンモデルの呼称で、今回もその雰囲気は巧みに演出されている。クーペはこのバルケッタのクローズドルーフ版だ。

 搭載されるエレクトリックモーターは586馬力&990Nmを発揮し後輪を駆動。バルケッタで1700kgという車重を大きなハンデともせず、0-100km/hを3.5秒で、そして320km/hの最高速を記録するという。一充電最大航続距離は390kmという数字だ。

 トリノに誕生し、そしてイタリアという国が持つクルマ作りの一流の頭脳を総動員して開発された一連のラフィット製BEV。彼らはいずれのモデルも20~25台の限定生産とすることを明らかにしているだけに、その争奪戦は相当に激しいものになりそうだ。はたしてそれらが日本の地を踏むことはあるだろうか。


山崎元裕 YAMAZAKI MOTOHIRO

AJAJ(日本自動車ジャーナリスト協会)会員 /WCOTY(世界カーオブザイヤー)選考委員/ボッシュ・CDR(クラッシュ・データー・リトリーバル)

愛車
フォルクスワーゲン・ポロ
趣味
突然思いついて出かける「乗り鉄」
好きな有名人
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