この記事をまとめると
■日本にも導入予定となっている新型レクサスGXにアリゾナで試乗
■新型GXは一般道では高い快適性を誇る
■オフロードでは乗用車ライクなSUVとは比べ物にならない高い走破性を披露
いままでのレクサスにはない格別の存在感
フルモデルチェンジを機に国内での発売も開始されるレクサス新型GXについに公道で試乗できた。舞台はアリゾナ。汗ばむ陽気のもと、あらためて出会った新型GXの存在感は、やはり格別だった。
いまのSUVの主流の流麗なフォルムとは一線を画するカクカクと直線基調でウインドウの角度の起こされたデザインは、機能性や道具感といったテイストを前面にアピールするもので、全長5005mm×全幅1980mm×全高1915mmという大柄なサイズも相まって、街のなかでもひと際目立つ。
とりわけオフローダー色を強めた“OVERTRAIL”グレードは、足もとにあえて18インチとしたゴツいオールテレインタイヤを履き、それにあわせてフェンダーが左右10mmずつワイドになっていて、かなりの迫力。いままでのレクサスになかった新しい魅力を発散している。
もちろん、それも中身が伴っていてこその話。新型GXは車両の基本骨格にボディ・オン・フレーム構造をもつGA-Fプラットフォームを採用しており、拡大されたホイールアーティキュレーション(接地性に直結する前後位相違いでのストロークの深さ)、リヤリジッドアクスルなど、オフローダーとしての高い資質を備える。
V型6気筒3.5リッターツインターボエンジンは、小径ターボチャージャーの採用で低速域のレスポンス向上を実現している。最高出力は354馬力に留まるが、650Nmの最大トルクはLX600に積まれているものと同等。このアウトプットはDirect Shift-10AT、そしてローレンジ付きのフルタイム4WDを介して路面に伝えられる。
さらに、“OVERTRAIL”では路面状況に応じて最適な駆動力・制動力制御を行なうマルチテレインセレクトや微低速走行を可能にするクロールコントロールも搭載。シャシーには、電子制御ダンパーのAVSに加えてE-KDSS、前後のアンチロールバーをロックからリリースまで無段階に調整する電子制御式可変アンチロールバーも装備する。