この記事をまとめると
■中古車は個体によってコンディションがバラバラ
■記録簿やクルマ全体を見てバランスのチェックをするのが有効だ
■人間の直感にあわせて、違和感を感じたら見送るのも手だ
違和感を持ったら引く勇気を
基本的にメーカーから出荷された状態でイコールコンディションとなる新車とは異なり、同じ年式、グレード、走行距離でも過去のオーナーの使い方やメンテナンスによって状態が大きく変わってくる中古車。そんな中古車を購入するとき、ハズレ個体を掴まないためにもチェックしたいポイントをピックアップしてみよう。
まず、チェックしたいのは記録簿の有無だ。古いクルマなどは記録簿が失われていることも少なくないが、もし記録簿が残っていれば、過去のオーナーがどのくらいの頻度でメンテナンスをしてきたかが把握できる。
ただ、なかには記録簿は残っているけど一切点検の記録がない、というような車両もあるので、記録簿に記載された内容もしっかりチェックしたいところ。
外装については中古車であれば多少のキズなどはあるかもしれないが、遠目に全体を見たときに何かバランスがおかしいとか、一部のパネルの色が違うといった車種は何らかの修復がなされている可能性が高い。
修復歴に当たらない軽微な修復であれば走行には支障はないが、全体のバランスがおかしいような車両は走行に影響を及ぼすダメージが残っている可能性もあるのだ。
続いては内装の状態だ。中古車として店頭に並んでいる車両であれば、あらかじめクリーニングはなされていると思うが、キズや落ちない汚れが多い車両は大切に扱われてこなかった可能性が高い。また、試乗時はエアコンを稼働させ、イヤな臭いがしないかも要確認だ。
もし車検残があり試乗ができる車両であれば、実際に乗ってみることは非常に重要。クルマに詳しくない人であっても、実際に乗ってみてなんだか変な音がするとか、ハンドルが取られやすいとか、右折時と左折時で感覚が違うなど違和感を覚える車両は避けたほうが賢明だ。
走行距離もおおよその目安にするのはいいが、あまりに低走行車に固執してしまうと、距離は走っていないけれどメンテナンスをおろそかにされてきた個体を掴んでしまうこともあるので、走行距離よりも現状の状態を重視したほうが結果的に長く安心して乗れる車両に巡り合うことができるだろう。
とここまでいろいろと書いてきたが、人間の勘やフィーリングというのは意外と当てになるものなので、実車に触れてみて違和感やしっくりこないと感じたらその中古車はパスしたほうが賢明である。