カスタムした際は車検に要注意
■社外のシーケンシャルウインカー・キットを導入する際の注意点
全点灯の通常のウインカーをシーケンシャルウインカーに変更するにはいくつかの方法があります。
・ヘッドライト/テールライトのコンビネーションランプのユニットごと社外品に交換する。
・純正のウインカーバルブを、社外のシーケンシャルウインカーキットに置き換える。
・シーケンシャル作動のLEDテープを追加する。
まずもっとも見栄えよくカンタンに実現できるのが、ユニットごと交換してしまう方法です。とくにテールランプは独自の発光パターンのデザインになっていたりする製品も多いので、イメージチェンジやほかと被りたくないという人にはうってつけの方法です。
ユニットごと交換するため、内張りを外したりという作業が必要にはなりますが、ネジを付け外しして電源のカプラーを刺し替えるだけと作業の手間は少なくできます。DIYで加工する余地がないので、作業が苦手という人でもハードルはそれほど高くないといえるでしょう。
デメリットは価格が高いという点です。シーケンシャルの回路を始め、LEDのバルブやカプラーなどが丸ごとユニットに装着されている状態のため、値が張るのは仕方ないでしょう。
続いて、DIYが得意という人、あるいは外観はできるだけ純正から変えずにウインカーだけシーケンシャル動作に変更したいという人に向いているのが、LED(あるいは白熱球)のバルブを社外のシーケンシャルウインカー・キットに置き換える方法です。
これはヘッドライトやテールライトのユニットを加工する必要が出てくるので、中上級車向けの方法になります。カンタンにいってしまうと、まず純正のバルブを撤去して、シーケンシャル作動対応のLEDバルブキットを用意、または製作して装着します。そこにシーケンシャルの回路を備えたリレーを配線し、純正のカプラーに接続します。
作業の内容はそれほど難しいものではありませんが、配線を繋げる工程や、LEDのバルブをユニットに固定する工程に専門的な知識が必要になります。
手間はかかりますが、価格はユニット交換の方法に比べるとだいぶ安く抑えられるでしょう。
最後はお試し、あるいはちょっとした手間でカンタンに実現したいという人に向いた方法です。このLEDテープを装着する方法は、手軽にでき、車両の加工を最小で済ませられますが、その分、仕上がりはそれなりのものになります。
その方法は、シーケンシャル作動するLEDテープを購入して、それを車体のライトユニットまわりの空いたスペースに装着し、純正の配線に割り込ませるだけです。ヘッドライトやテールライトの上下の縁に装着するケースが多いようです。
もっとも安上がりで手間も最少で済みますが、貼る場所や固定の方法、防水処理をしなくてはならない場合があるなど、これはこれでDIYの経験と電気の知識が要るケースがあるかもしれません。
■車検に通るかの確認は自己責任で
シーケンシャルウインカー化でもっとも気になるのは「車検に通るのかどうか」についてでしょう。
基本的には上記の保安基準に適応していれば大丈夫なのですが、同期や明るさ、色、装着位置など、社外品を使うにあたっては、確実に適合しているかはしっかりと確認する必要があります。
ユニットを購入する際には、まずそれが車検対応品なのかを確認しましょう。そして、LEDの球がひとつでも欠けていると車検で弾かれますので、購入してすぐに点灯確認は行ったほうがいいでしょう。
LSDバルブのDIYやLEDテープを使う場合は、その明るさと色味なども確認しておきましょう。「黄色っぽく見えるかな?」と感じたら車検の検査官に指摘される可能性は高いでしょう。配線が外部に露出しているケースもNGの可能性が高いです。
また、トータルでワット数が増える場合は、純正のウインカーリレーの仕様によっては点滅速度が速まってしまうこともあるので注意が必要です。
車検の現場で不合格となって再検査をする羽目にならないように、事前に確認できることはやっておきましょう。