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SとかEとかは知ってるけど「Lシリーズ」ってなんだ? メルセデス・ベンツの「愛され系商用車」のたまらん魅力 (2/2ページ)

SとかEとかは知ってるけど「Lシリーズ」ってなんだ? メルセデス・ベンツの「愛され系商用車」のたまらん魅力

この記事をまとめると

メルセデス・ベンツには質実剛健なLシリーズと呼ばれた商用車が存在する

■バンやバス、トラックなどのさまざまなバリエーションが存在する

■コレクターズアイテム化されている車両もあり、オークションでは高値で落札されることも珍しくない

かわいい顔に似合わないほどの頑丈さ

 メルセデス・ベンツにとって、Lという文字はいまでこそロングボディのイニシャルですが、その昔は商用車のジャンルを表すものでした。Lシリーズは1930年代にはじまり、1970年代後半までモデルチェンジ、改良を繰り返しながら存続。質実剛健で、まさに商用車のジャンルを風靡したのち、LからT2へと名前が変更されていまに至ります。

 恐るべき耐用年数の長さ、そして基本設計の良さから現在でも稼働しているクルマは少なくなく、一部のレアなモデルはコレクターズアイテム化しているといっていいでしょう。そんなメルセデス・ベンツが作った珠玉のLシリーズコレクターズアイテムをピックアップしてみました。

L407 1965年

 ダブルキャビン、セミロングボディの典型的な「デュッセルドルフ・トランスポーター」。この呼び名は、いうまでもなくメルセデス・ベンツの故郷を表し、ヨーロッパを中心に売れまくったことからつけられたニックネーム。もともとはドイツ軍の消防車に使われていたようですが、「Classic Renndienst」とペイントされているので、戦後になってクラシックカーレースのトランスポーターとして使われていたのかもしれません。

 フォルクスワーゲンType2に影響をうけたパネルスタイルながら、天井を高く作り、ガラスエリアをいくつも用意した快適性はメルセデス・ベンツならでは。

 1.9リッターのガソリンエンジンをキャビンの下に搭載し、後方に行くに従い幅の広くなるラダーフレームを採用。これは、後輪軸の前に配置したガソリンタンクをできるだけ大きくし、リヤのダブルタイヤを難なく収めるといった工夫にほかなりません。

 オークションでの落札価格は4万1400スイスフラン(約700万円)と、年式や装備から見ればリーズナブルかと。おそらく、これくらいのコンディション、架装のタマはゴロゴロあるのかもしれませんね。

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