ラリーの雰囲気が見事に表現されたモデルも
もう1台は「GRヤリス RZ“High performance・Kalle Rovanperä Edition(カッレ・ロバンペラ・エディション)」です。
こちらの「ロバンペラ・エディション」も、やはりボディカラーが真っ先に目に付くポイントです。この派手なレッド/ホワイト/グレーの3色のカラーリングは、ロバンペラ選手の友人のデザイナーによるグラフィックを実車に落とし込んだもので、ラッピングではなく塗装による仕上げとのこと。ラリーの雰囲気が見事に表現されています。
こちらの「ロバンペラ・エディション」もリヤに大型のスポイラー(ウイング)が装着されます。こちらのスワンネック・タイプのスポイラーは「GRMNヤリス」と同じもので、角度が可変式となっています。
細身のスポークが精悍な印象の鍛造ホイールは、BBS製の「GAZOO Racing」モデルで、リム部にロゴが入ります。「ロバンペラ・エディション」のブレーキキャリパーは赤色に塗られます。
内装は基本的にベースの「GRヤリスRZハイパフォーマンス」に準じますが、ドライブモードのスイッチと、ステアリングホイールのステッチ色が異なります。「ロバンペラ・エディション」が母国スウェーデンをイメージした青/白(ライトグレー)で、「オジェ・エディション」はトリコロールの赤/白(ライトグレー)・青のステッチがあしらわれます。
助手席の正面とリヤゲート左下には「オジェ・エディション」のプレートが装着されていて、さりげなく特別感を裏付けます。
「ロバンペラ・エディション」の四駆制御モードは「NORMAL–DONUT / PUSH KALLE」となります。
「KALLE」モードは、「ロバンペラ・エディション」に新たに追加される「等速リヤデファレンシャル」のリニアな駆動特性を最大限発揮できるように設定されたプログラムで、コーナーの進入時にリヤを外に振り出して、コーナーの脱出では前輪にぐいぐいトラクションを振り分けて速い脱出を実現するというロバンペラ選手の走りに向いた特性が与えられています。「DONUT」モードは、ドリフトやドーナッツターンが好きだというロバンペラ選手の好みに合わせて、前後の駆動をロック状態に近づけ、スライドのコントロールをしやすくする特性となっています。
この2台の特別仕様車は、今年(2024年)の春に抽選申し込みにより100台限定で発売されるとのこと。購入者には2024年WRCラリージャパン会場でのチーム交流の機会や、ピットの見学、実際に出走するマシンに名前が掲示されるなどの特典があるそうです。
ラリーファンのみならず、国産最高峰の性能を発揮するハイパフォーマンスな車両ですから、購入の争奪戦は必至でしょう。