国産は迷うことなくR32GT-R! 輸入車は2台のスーパーカーから絞り込めず……【史上最高の国産車と輸入車を挙げてください 藤田竜太編】 (2/2ページ)

輸入車はどうしても1台に絞り込めず

 さて、国産車については迷いなく確定することができたが、輸入車となる候補は多い。強引に絞って、最後にノミネートしたのが、ランボルギーニ・カウンタックとマクラーレンF1の2台。

 ランボルギーニ・カウンタックの功績は、なんといっても、「かっこいいクルマ」=「カウンタック」という図式を確立し、多くの人々に刷り込んだこと。

 カウンタック以外にも美しいクルマ、エレガントなクルマ、色気のあるクルマ、芸術性の高いクルマ、機能性に満ちたクルマというのはいくつもあるが、かっこいいクルマのひとつの頂点は、もうランボルギーニ・カウンタックしかない。

 自動車メーカーとして歴史がなくても(当時)、レースの実績がまったくなくても、最高速度でライバルであるフェラーリ512BBに負けても、そんなことは枝葉末節。

 1974年にあのクルマが地上に舞い降りたのが、奇跡以外の何物でもない。

 V12気筒エンジン、最高速300km/h、ミッドシップ、ガルウイング(シザーズドア)、リトラクタブルヘッドライト、そうした要素も全部大事だが、空力云々がわからない子どもだって直感的に惹かれてしまう、問答無用のウェッジシェイプボディこそ、カウンタックの魅力のすべて。

 デザインを手がけたのは、ベルトーネデザインスタジオのマルチェロ・ガンディーニだったが、あのとき、彼にはスーパーカーの神様が憑依していたのかもしれない。

 もう1台は、マクラーレンF1。セナ・プロストコンビで、16戦中15勝をマークした、マクラーレンMP4/4をデザインした鬼才ゴードン・マレーとマクラーレンが、世界最高のロードカーを目指して開発した究極の1台だ。

 F1マシンではおなじみのカーボンファイバー製シャシーを市販車としては世界で初めて採用し、BMW製の12気筒エンジンを搭載。

 3シーターで、フォーミュラカーのようにドライバーが車体のセンターに着座するスタイルで、乗り心地とハンドリングは、ホンダのNSXをベンチマークにして練りこんだ。

 レースを想定したクルマではなく、あくまでロードカーにこだわって作られたクルマだが、レースでもル・マン24時間レースを制し、国内のJGTCでも席巻したパフォーマンスはご存じのとおり。

 スーパーカーの究極を体現したという意味で、マクラーレンF1以上のクルマは見当たらないと思っている。


藤田竜太 FUJITA RYUTA

モータリングライター

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日産スカイラインGT-R(R32)/ユーノス・ロードスター(NA6)
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