破れたままだと事故にも繋がる超重要パーツ
■ブーツがダメになるとどうなる?
この各部に使用されているブーツですが、「たかがゴムのカバーだろ?」と侮ってはいけません。メーカーがわざわざコストを掛けて製造装着しているパーツなので、必要なものなんです。
ザックリいうと、なかのグリスを保持する役割と、砂や泥、ホコリなどからシャフトや配線などのデリケートな部分を守るのが主な役割なので、ブーツが破損したり脱落した状態で使用を続けると、その本体の寿命や機能が損なわれてしまいます。
とくにドライブシャフトとステアリングラックの部分は走行上重要な箇所で、そこが破損するとクルマのコントロールが失われて事故を招く恐れが大きいため、車検や定期点検では必ずチェックされるようになっています。
なので、ブーツの破れや明きらかなひび割れに気付かず車検を受けると、ほぼ確実に落検となってしまいます。
仮に車検で見過ごされたとしても、破けた箇所から砂塵が機構部分に入り込み、作動不良や破損につながりますので、定期的な点検は必須といえます。
ちなみにブーツの寿命ですが、ドライブシャフトブーツの例で、一般的には5年間、または5万kmというのが目安のようですが、寒暖差の激しい地域や、高い速度で運行する頻度が高い場合などはもっと速くなる可能性が高くなりますので注意してください。
逆に、車検や点検項目にあるドライブシャフトやステアリングラックは定期的に確認される箇所ですが、それ以外の部分についてはあまり重要視されていない傾向があるので、気付いたときには劣化でボロボロ…… 「なんか排気ガス臭いと思ったら、ここのブーツが破れてたからか!」なんていうケースも大いにあり得ますので、気になったタイミングで点検してあげましょう。