この記事をまとめると
■「保管場所標章」が廃止になるというニュースを見かける
■保管場所標章が自動車の保有手続の完全オンライン化のネックとなっている
■保管場所標章が廃止されればステッカー代として徴収されている500円も不要になる
車庫証明のステッカー廃止が検討されている
2023年暮れくらいから「車庫証明のステッカー(シール)」が廃止になるというニュースを見かけることが増えています。
リヤウインドウなどに貼られている、丸いカタチの車庫証明ステッカーには【保管場所標章】という正式名称があります。この標章については、『当該自動車に表示しなければならない』と定められています。つまり、表示は義務といえます。
一方で、保管場所標章を表示していないときの罰則が存在しないことから、車庫証明ステッカーを貼るかどうかはユーザーに委ねられているというのが実情です。販売店やユーザーのコンプライアンス意識で貼ったり貼らなかったりといった具合になっていますが、それによって大きな問題が起きているという話も出てきてはいないようです。
保管場所を確保しなければ登録車を買うことができない(ナンバーをつけられない)という部分が徹底されている限り、車庫証明ステッカーの有無はたいした問題ではないというのが現実といえます。
とはいえ、それだけでは車庫証明ステッカーを廃止する理由にはならないでしょう。廃止の話が出てくる背景には、『自動車保有関係手続きのワンストップサービス』が関係しているといえるでしょう。このサービスは、自動車の保有手続(保管場所証明から検査・登録、納税まで)を24時間365日、自宅などのパソコンから行えるというもの。自動車ディーラーが代行して手続きすることも可能で、行政のデジタル化の一環として進められています。
そして、2005年から始まった自動車保有手続のワンストップサービスは、いまや全国すべての地域において利用することができるようになっています。もはやワンストップサービス前提で、自動車保有関係の申請に関する効率化を考えることができるわけです。