この記事をまとめると
■運転支援システム「ACC」の車間距離は速度や天候で変化するのかメーカーに聞いてみた
■スバルでは速度だけでなく天候も含めて車間距離の取り方を制御している
■ACCを使用している際の事故もドライバーの責任なので過信は禁物だ
ACCの車間設定は速度以外も考慮してる?
高速道路での長距離移動でドライバーの負担を大きく減らしてくれる運転支援システムであるACC(アダプティブ・クルーズ・コントロール※メーカーによって呼び名が異なる)。一定車間を保ちながら追従走行をしてくれるとても便利な機能であるが、この車間は速度や天候状況によって変化するものなのだろうか?
適切な車間は状況によって異なる
ACCは予め設定した前走車との車間を維持して追従走行を行う。車間の設定はメーカーや車種によって異なるが、3~4段階のものが多い。しかし、速度によって必要な車間は異なってくる。車速が速くなれば減速にも距離が多く必要となるほか、渋滞中に車間を大きく取ると不用意な割り込みを増やしてしまう場合もある。
慣れたドライバーが運転していると、なんとなく「丁度いい具合」を必要に応じて保つことができる車間だが、運転支援システムであるACCは、滑りやすい路面となる雨や雪といった速度以外の要因も加味して車間を変化させているのだろうか?
総合的に判断して車間距離を定めている
「速度や状況に応じて設定した車間距離は細かく変わるのだろうか?」という疑問をアイサイトでおなじみのスバルに聞いてみた。
結論から言えば「速度によって車間距離は変化している」とのことだ。
そして、スバルでは天候も含めて確保する車間距離を決めているとのことだ。具体的な数値や演算方法はシークレットとなっているようだが、ドライバーの感覚や天候状況、速度などを考慮して距離を定めているとの返答があった。
このように、さまざまな状況に対応できるようにされているACCだが、あくまでも運転”支援”システムであることは忘れてはならない。ACCを作動させていた過程で事故が起きても、その責任はドライバーにある。もしものときに備えて素早くブレーキを踏めるような備えは必要だ。
また、雨や雪、霧など悪天候の日は設定する車間をいつもよりも長くするといった配慮をすれば、より安全なドライブが可能になる。
特性やシステムを理解して上手く運転支援システムを利用すれば、高速道路などの自動車専用道路での長距離移動がより快適になる。