数年前のモデルが特価!?
ジープ・グランドチェロキー(2013年くらい)
これだけSUVがあふれかえっている市場ですから、300万円以下でもゴロゴロしています。それでも初心者が手をこまねいてしまうのは、車体価格やトラブルよりも維持費の高さにたじろいでしまうのではないでしょうか。グランドチェロキーは排気量もでかいし、そのぶん税金だって安くありません。しかも、2013年あたりとなると10年落ちなので、3年後には余計な税金を取られる場合だってありますからね。
とはいえ、払ったぶんだけ満足感はあります。個人的にはでかい図体のくせに2リッターの4気筒なんてSUVは乗る気になりません。大排気量、ソリッドな乗り心地、そしておおらかなドライブフィールはやっぱりアメ車にとどめを刺すもの。8速DCTとか、4気筒エンジンじゃ到底このテイストは味わえません。
また、アメ車が壊れるなんて恐竜時代の話。いまだって壊れたり、マイナートラブルはありますが、ディーラーでちょいちょいと治せるレベルでしかありません。グランドチェロキーに乗っていれば、自然と気分もおおらかになり、トラブルすらも楽しめるようになるのです。疲れ切った現代人の初心者向け、といったところでしょうか。
BMW X1(2020年くらい)
こちらも手ごろなSUVとしてオススメ。アメ車に比べて、日本の道路で重宝するサイズですからね。また、メルセデス・ベンツと同じくディーラー網の充実は初心者にとってまたとない安心材料かと。
ただ、昔からBMWは新型を出すと、それまでのモデルが一気に古臭く見えてしまうものでした。これさえ気にしなければ、モデル末期は熟成も進み、そのぶんトラブルの確率も下がり、いい買い物になるのは間違いありません。
あるいは「この中古車に乗って、BMWが気に入ったら次は新車で買うよ」なんてセールスマンに囁けば、大幅値引きも夢ではありません。なにしろ、顧客の囲い込み商法は良くも悪くもBMWがダントツです。新たな顧客と見込んでもらうこと、これは中古車・新車を問わずBMWを買う際の鉄則といえるでしょう。
アウディA3 スポーツバック(2021年くらい)
クルマの実力のわりに市場でさほど人気のないモデルというのも、300万円以下クラスには少なからずあるようです。たとえば、ゴルフとシャシーを共有するスポーツバックなども最たる例で、現行モデルでは新車価格もさほど変わらないのに値落ち率はスポーツバックのほうが大きいようです。
むろん、最廉価グレードは300万円をいくらか超えるくらいで手に入るのですが、ここでの狙い目は500万円くらいの上級グレード。アウディの豪華装備はフォルクスワーゲンより一枚上手というのがセオリーですから、お買い得感もひとしきりかと。
安心の度合いですが、これまたドイツのトップスリーなので、ディーラーと上手に付き合いさえすれば目くじらを立てるようなこと、路上で途方に暮れるようなこともないでしょう。もっとも、下取り価格でいうと3ブランドのなかではもっとも不利なことを覚えておくべきでしょう。それを差し引いても、今回のチョイスのなかではもっとも賢い選択だと、強くオススメしたいモデルです。