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「3秒停止が必須」は都市伝説! 止まったのに違反をとられた!? 元教習所教官が教える「一時停止」のホントのところ (2/2ページ)

「3秒停止が必須」は都市伝説! 止まったのに違反をとられた!? 元教習所教官が教える「一時停止」のホントのところ

この記事をまとめると

■一時停止違反は1年間で146万件以上取り締まられている

■一時停止の目安は3秒と言われているが、これは周囲を確認する時間がそれくらいなためだ

■完全に停止しても取り締まられるケースに、一時停止する場所が関わっている

一時停止ってそもそも何秒止まればいい?

 内閣府が発表している「令和5年交通安全白書(全文)」によると、令和4年中における車両等の道路交通法違反(点数告知に係る違反を除く)の取締り件数は505万3271件でした。このうち、一時停止違反は、146万6131件と違反件数第1位です。一時停止は、一般的に3秒止まらなければならないと言われることがあります。また、一時停止で完全に止まっても違反になるケースもあるようです。

 では、これらは本当なのでしょうか。今回は、一時停止とは何なのか、どのような場合に取締りの対象となるのか考察します。

そもそも道路交通法上の一時停止とは?

 一時停止とは、文字どおり一時的に止まることです。タイヤが完全に止まってクルマの動きが止まれば、一時停止をしたということになります。そのため、一時停止したと判断されるためには3秒の時間が必要などという時間の定めはありません。

 では、なぜ3秒が目安と言われるのでしょうか。

目安が3秒と言われる理由

 一時停止の目安がおおよそ3秒と言われるのは、一時停止したあとの安全確認の時間が含まれるからだといえるでしょう。

 国家公安委員会が作成している「交通の方法に関する教則」の「交差点の通り方」には、次のような記載があります。

【交通の方法に関する教則「交差点の通り方」より一部抜粋】

・「一時停止」の標識のあるところでは、一時停止をして、安全を確かめなければなりません。

・交差点(環状交差点を除く)に入るときは、交通量の少ないところでもいきなり飛び出さないで、安全を十分確かめ、速度を落として通りましょう。また、狭い道路から広い道路に出るときは、とくに危険ですから一時停止をして安全を確かめましょう。

 交通の方法に関する教則の文面からわかるのは、一時停止したあと、先の道路の状況や交差する道路の状況、歩行者や二輪車のすり抜けなどがないかを確かめてから発進しなければならないということです。つまり、一時停止して、周囲の安全を確認してから、クルマを発進させるという順序になるため、おおよそ3秒ほどの時間がかかるといわれるようになったと考えられます。

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