2023年も大いに盛り上がった日本のモータースポーツ! JMSアワードは2冠達成の宮田莉朋が受賞

この記事をまとめると

■JMSモータースポーツナイトが開催され「JMSアワード」の表彰が行われた

■JMSアワードにはSUPER GT GT500クラスとスーパーフォーミュラを制した宮田莉朋が受賞

■JMSアワード特別賞には引退した立川祐路とSUPER GT GT500クラスへのタイヤ供給活動を休止したミシュランが選ばれた

「JMSモータースポーツナイト」を開催

 日本モータースポーツ記者会(以下:JMS)が開催する年始恒例のイベント「JMSモータースポーツナイト」が、1月10日に都内で開催された。同イベントは、JMS会員や多くのレース関係者が集い、年始の挨拶を交わし親睦を深める賀詞交歓会。「JMSアワード」の表彰なども併せて行われた。

 JMSの高橋二朗会長の挨拶の後、乾杯の音頭をとるため登壇したのは、老舗レーシングチーム「TOM’S(トムス)」の会長兼ファウンダーである舘信秀氏。昨年12月には、日本プロスポーツ大賞のスポーツ功労者賞を受賞した舘氏。もうすぐレース活動を開始して60周年で、今年はトムス創設50周年という節目を迎えた。

 息子である信吾氏をテスト中の事故で亡くすなど、舘氏にとってレースは決して良い思い出ばかりではなかったというが、それでも「やはりレースって楽しいですね」としみじみ語っていた。

 その後は、注目の若手ドライバーたちが登壇した。

 まずは2023年のFIA F4でチャンピオンに輝いた小林利徠斗と同ランキング2位の中村仁、そしてスーパーFJ地方選手権王者の白崎稜が登場。今後に向けた抱負などを述べた。トヨタ育成ドライバーである小林と中村に関しては、2024年はスーパーフォーミュラ・ライツとスーパーGT・GT300クラスにステップアップする予定。学生フォーミュラ出身の苦労人である白崎は、2024年のFIA F4参戦を模索中だ。

 また、昨今さまざまなステージで活躍する女性ドライバーによって立ち上げられた新団体「全日本女性自動車競技選手会」からは、運営役員の猪爪杏奈、翁長実希、平川真子が登壇した。

 彼女たちはKYOJO CUPなどの国内レースカテゴリーでサーキットを転戦している。だが、いまだに男性社会的な色の濃いレース界において、契約のノウハウといった知見が不足していたり、サーキットでの着替え場所確保といった環境整備が行き届いていなかったりなど、不満を感じることがあるという。そういった点を改善すべく、彼女たちは相互に情報共有をしつつ、顧問弁護士やスポーツトレーナー、メンタルトレーナーといった専門家の協力を仰ぎながら、女性ドライバーがより活躍できる環境を目指していくとした。

 最後はJMSが毎年発表している「JMSアワード」の発表が行われた。

 これはJMS記者の投票によって決まるものだが、2023年の同賞は圧倒的得票数で宮田莉朋が受賞した。宮田は2023年にSUPER GT GT500クラス、そしてスーパーフォーミュラでチャンピオンを獲得し、国内最高峰カテゴリーで2冠を達成。2024年はその実績が評価され、海外への進出が決定。FIA F2とヨーロピアン・ル・マン・シリーズに参戦することが発表されている。受賞の宮田はすでに海外に拠点を移しており、ビデオメッセージで喜びを語った。

 さらにJMSアワードの特別賞には、2023年を最後にSUPER GTを引退した3度のGT500王者である立川祐路が、そして同じくして2023年を最後にSUPER GT GT500クラスへのタイヤ供給活動を休止したミシュランが選ばれた。


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