この記事をまとめると
■発売から5年以上が経過してもいまなお納期が1年以上という人気っぷりを誇るスズキ・ジムニー
■小さくても本物のオフローダーで部品も豊富で実用性も高いとくればジムニーが人気となるのも大いに納得
■海外では5ドアのジムニーも登場してまだまだジムニーの人気は続きそう
みんなどうしてこんなにジムニーが好きなのか?
昔ながらの本格的なクロスカントリー4WDという伝統を、一途に受け継いでいるスズキ・ジムニー。オフロードや雪道ではさすがの走破性能を誇るものの、市街地や高速道路では乗り心地もいまひとつだし、パワーも十分とはいえないし、ドリンクホルダーもつかない内装は決して便利な装備が揃っているわけではないというのに、20年ぶりのフルモデルチェンジで2018年に4代目となった現行モデルは、いまだに莫大なバックオーダーを抱え、納期も1年以上という人気ぶり。
なにやら、WEB CARTOP編集部でもジムニーを社用車として購入したらしいのですが、ふと疑問が湧きますね。「なぜ人は、そんなにジムニーが好きなのか?」
私自身も現行ジムニー所有者なので、今回はその答えを探してみたいと思います。
まずひとつめの理由は、「小さくても本物」というところでしょう。1970年からの長い歴史を誇る、軽自動車で唯一の本格オフローダーとしての伝統ともいえる、屈強なラダーフレームや長いストロークを確保する3リンクリジットサスなどの基本構造を守りつつ、悪路走破性をさらに高めるべく、フレーム剛性の強化や操舵機構の改良が行われているという、進化し続けるところも魅力なのだと思います。
その走破性の高さは、荒れた砂漠を走り抜くモンゴルラリーなどでも証明されており、北海道など豪雪地域でジムニーオーナーが多いというのも頷けますね。
ふたつめの理由は、軽自動車であることでしょう。経済的な面、サイズ的な面、所有欲をくすぐるという面でも、軽自動車であることはジムニーにとってはプラス材料だと思えます。
ファーストカーとしてだけでなく、セカンドカーとして何か自分用に「遊べるクルマ」が欲しいと思ったときに、いくら楽しそうとはいえ700万円もするジープ・ラングラーにはおいそれと手が出せないものです。でもジムニーなら、新車で200万円前後。購入後の税金も優遇されています。サイズ面でも、市街地の足として乗るには最強なので、通勤車と趣味車を兼ねて乗るという人が多いのも納得です。
3つめの理由は、いろんなところをイジれることでしょう。内外装がシンプルで、過剰な装備がついていないからこそ、人は自分らしく工夫したくなるもの。アフターパーツだって、フロントグリルなど外装からホイール、サスペンションなど足まわり、ドリンクホルダーや収納ポケットといった内装のグッズ、スピーカーなどオーディオ関連やナビまで山のように売られています。
それをコツコツと自分らしくイジっていく楽しみ。これもジムニーの魅力なのです。