GT-Rの心臓をぶち込んだルノーのミッドシップカー! 超絶イケてる「R.S. 01」ってナニモノ? (2/2ページ)

ワンメイクレースの参戦用マシンとしてルノースポールが開発

 といっても、ワンメイクレース向けにエンジンパフォーマンスは抑えめとなっているようで、レブリミットの設定は6800rpm。GT-Rといえばトルクスプリット4WDであることがアイデンティティだが、RENAULT SPORT R.S. 01は、エンジンをミッドシップに搭載、7速トランスミッションを介して後輪を駆動するレイアウトとなっていた。プッシュロッド式ダブルウイッシュボーンのサスペンションを採用していることからも、純レーシングマシンとして開発されていたことがわかる。

 2014年発表当時のリリースによれば、そのパフォーマンスはDTM(当時は日本のGT500に似たドイツのレーシングカー)とGT3(量産モデルベースの市販レーシングカーの中間くらい)を目指していたというから、アマチュアレーサーが楽しむワンメイクレースとしては最高峰クラスといえるもので、そうであればGT-Rのエンジンを積んでいることは納得できたかもしれない。

 ちなみに、2014~2015年あたりでは、ルノーと日産はモータースポーツのブランディング活用においても濃厚なアライアンス関係にあった。熱心なファンなら覚えているだろう、当時ルノーエンジンを積んでいたF1レッドブル・レーシングは、日産のプレミアムブランド「インフィニティ」とパートナー契約を結んでおり、あたかもインフィニティのエンジンを積んでいるようなイメージでのプロモーションを展開していた。

 こうした背景を考えれば、ルノースポール製レーシングカーにGT-Rのエンジンを積むということに違和感はなく、RENAULT SPORT R.S. 01が発表された当時は、アライアンスを活かした自然なプロジェクトと認識されていたように記憶している。


山本晋也 SHINYA YAMAMOTO

自動車コラムニスト

愛車
スズキ・エブリイバン(DA17V・4型)/ホンダCBR1000RR-R FIREBLADE SP(SC82)
趣味
モトブログを作ること
好きな有名人
菅麻貴子(作詞家)

新着情報