「あったあった!」と思わず口に出る
6)ミラーフィルム
スモークフィルム全盛期に、まるで鏡のように反射するミラーフィルムも一世を風靡しました。とくにトヨタハイラックスサーフや日産テラノなど、RV車と呼ばれていたモデルで装着率高し! フィルム施工に不慣れな人が貼るとシワだらけになったり、じつはトンネル内などでは車内が丸見えだったり……といった弱点もありました。車内で大事なお話(?)をするときは要注意です。
7)道案内は地図
いまでこそ、レンタカーやカーシェアのクルマでもカーナビはほぼ標準装備。さらにスマートフォンにインストールされたYahoo!カーナビやGoogle Mapを使えば、カーナビ代わりとして申し分なし……。便利な時代になりました。
元F1ドライバーのジャン・アレジが「道は星に聞け」のキャッチコピーとともにフェラーリ・テスタロッサを駆り、そこに映し出されたカロッツェリアのカーナビゲーションシステム……。当時はとても庶民が手を出せるものではありませんでした。カーナビが普及する以前はどうしていたのか? 地図を片手にドライブしたり、デートのときに自他ともに認める方向音痴の彼女が地図を見ながら道案内したものです。それでどうにかなっていたんですよね……。
8)サンルーフバイザー
いつの間にか、お約束のオプションではなくなりつつあるサンルーフ。最近ではオプション設定すら存在しないモデルも増えてきました。オープンカーほどではないにせよ、天井が開くという開放感を知ってしまうと、クルマを買い換えてもサンルーフは必ず選んでいたものですが……。オプション設定のサンルーフにさらにオプションとして用意されていたのが「サンルーフバイザー」。
このバイザーを装着することでサンルーフを使用時に車内への風の巻き込みを軽減するという触れ込みでした。「このクルマ、サンルーフ付きでっせ!」とアピールする効果もあったとかなかったとか!?
9)ステアリング交換
かつて、カー用品店の一角を占拠していたアイテムといえば、ステアリングとオーディオでした。とくにステアアリングは多種多様。レザー巻きのものやウッド、Dシェイプ、鎖をつなぎあわせたような激しいモデルもありました。
ステアリング交換といえば、比較的安価に装着できて、作業も簡単、視覚的効果も抜群。自分好みに愛車を変えるドレスアップの第一歩でした。しかし、SRSエアバッグ付きステアリングが標準装備されるようになった1990年代半ばあたりからニーズが減りつつあるようで、いまではショップなどの鍵付きのショーケースでひっそりと売られている状態に。
10)字光式ナンバー
ハイソカー、高級車ブームだった時代、字光式ナンバーも人気を博しました。ナンバーが鮮やかなグリーン(軽自動車は黄色地に黒い文字が光る仕様ですが)に点灯し、存在感を主張。ライバルに差を付ける秘策としても用いられました。
まとめ:いま思えば不便? 野暮ったい? それが良かった
2024年は昭和99年にあたります。昭和が過去のものとなって早35年。かつて街中にあふれていたクルマが絶滅危惧種になっていたり、かつてはとてつもなく面倒だったことがあっさりとできるようになったり……。確実に便利になり、手軽になってきたことはたしかです。と同時に、どこか味気ない気がするのは自分が昭和世代だからなのでしょうか……。
日本レコード協会が昨年1月26日に発表した統計によると、アナログレコードの2022年の年間生産額は43億3600万円で、1989年以来33年ぶりに40億円を超えたそうです。しかも、2020年の21億2000万円から倍増しています。今回の10のアイテムがふたたび日の目を見る日が訪れるかもしれません。