海外での日本車への信頼は品質の高さがあってこそ
自動車だけではなく、ここ最近“ジャパンブランド”全体のプレゼンス(存在や存在感)低下という話を海外ではよく耳にする。日本ではインバウンド(訪日外国人旅行客)の、“日本大好き”的なコメントとともに、インバウンドの日本国内の動向を報じているが、親日国とされるタイであっても、過去に比べると日本や日本人そのもののプレゼンスは確実に低下していると、地元に長い間在住している日本人から聞いたことがある。
日本人的な部分では、過去に比べると現地駐在員の急激な“質の低下”ともいえる部分があるとも語ってくれた(タイ以外でもとくに新興国では同じような話があるようだ)。
海外における日本及び日本人のプレゼンスの低下傾向は部分的なものなのかもしれないが、完全否定できるものでもないようであり、日本国内で日本のメディアが報じているものとは、少なくとも違和感が出ているのは間違いないのではないかと筆者も感じている。
そのような状況のなか、当然海外でも程度は別として今回のダイハツの問題は報じられていることだろう。日本車への信頼性の高さは優れた開発力と生産品質があってのもの。勢いのある中国車であっても製造品質ではまだまだ日本メーカーとの差は歴然ともいわれている。
そのなかでもダイハツの問題は日本では“ダイハツという企業の問題”であるが、海外では“日本の自動車メーカーのダイハツ”となるので、受け止め方は日本人とは少々異なっているのではないかと筆者は考えている。