お金を払ったのに納車されない……なんてウソみたいな事件も起こりうる! 全額支払いを急がされたら要注意 (1/2ページ)

この記事をまとめると

■車両代金を支払ったのに車が納車されないというトラブルが報じられることがよくある

■無用なトラブルに巻き込まれないようにと段階的に車両代金を支払うようになった

■セールススタッフが尋常ではないノリで全額支払いを要求してきたらまずは何かあると疑うべきだ

全額支払いを急いてくる販売店は疑ったほうがいい

 ときおり「新車を発注して車両代金を全額支払ったのに納車されない」というトラブルが報じられる。メーカー系正規ディーラーではほぼ発生しないトラブルであるが、メーカー系正規ディーラーから新車を仕入れて販売する業者からの新車購入では、警戒しなければならないトラブルともいえよう。

 このようなトラブルが起きる過程では、残念ながら業者はすでに車両代金の持ち逃げ前提で動いているので、車両代金全額の払い込みを積極的に要求してくるはずである。

 新車販売の世界では、現金一括払いで注文書を交わした段階で車両購入申込金ともされる、車両代金の一部を支払うのが一般的。とはいっても、数十万円単位の現金を普段から持ち歩いている人はそういないだろう。そのため、数万円ほどを注文書を交わしたときに払って欲しいとセールススタッフはいってくる。そしてその後、納車までに販売諸経費分ぐらいが相場だが、さらに支払い総額の一部を支払い、納車時に残金を払うというのがスタンダードな流れとされてきた。

 もちろん、いまどきは現金を直接やりとりすることはまずなく、最初の数万円程度の申込金は別としても、ディーラー指定口座へ振り込むのが一般的となっている。また、現金一括払いでは納車までに全額払い込むのが大原則であり、最悪は全額払い込みが確認できないと車両引き渡しを拒まれることもあるようだ。

 段階的に払うことがスタンダードとされた背景には、昭和のころにはメーカー系正規ディーラーといえども、けっして“お行儀”がよくなかったことがある。いまもまったくなくなったわけではないが、セールススタッフによる車両代金の持ち逃げなどの不正行為は多く、そのようなトラブルに巻き込まれないためにも、段階的に車両代金を払っていたといっていいだろう。


小林敦志 ATSUSHI KOBAYASHI

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渡 哲也(団長)、石原裕次郎(課長) ※故人となりますがいまも大ファンです(西部警察の聖地巡りもひとりで楽しんでおります)

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