不安な人は出発前に買っておこう
■なぜミントガムが車酔いの軽減に効くのか?
車酔いというのは、目で感じる視覚の情報と、肌の触感や三半規管の平衡感覚などの情報とのズレを脳が処理しきれずに混乱して起こるものだそうです。
その結果として、自律神経が正しい処理をできずに乱れ、気持ち悪いという感覚で信号を発するのが車酔いの症状のからくりです。
なので、スマホや本を読んでいるときに身体が揺られると信号に齟齬が生まれて酔いやすくなるのです。
酔いが出たときに「外を見なさい」というアドバイスは的を射てるといえるでしょう。その自律神経の乱れに対して、爽やかと感じられるミントの香りが整えるように働いているのではないかというのが理由のひとつのようです。
また、ガムを噛むという一定のリズムが自律神経に対してメトロノームのように働いて整える効果があるのでは? と考えられています。
まとめ
この実験では、乗車のタイミングでガムを噛んでもらっているので、酔いの防止に効果があるという結果が得られました。
しかし、酔いが起きた状態でガムによる症状の軽減の効果はまた別の実験となってっしまうため、そちらは未検証とのことです。
とはいえ、いままでは気分で「今日はガムでも買ってみるか」といった感じでしかありませんでしたが、この結果を知ったいまは、誰かのクルマに乗せて貰う際や、自動運転に任せる機会がありそうだなと予測できる際には、ミントガムを用意しておくことで、一種の保険のような心強さが感じられるかもしれませんね。
また、このミントガムの効果は運転だけでなく、アクション系のゲームに熱中しているときに起こる映像酔いにも効果があるという検証結果もあるそうです。長時間部屋に籠もってゲームに集中するときも、ガムを用意しておけば気持ち悪い症状を回避できるかもしれません。
改めてガムに注目する機会をくれたこの研究発表を見て、とあるガムが懐かしく思い出されたのでコンビニに行きましたが、そのガムはもう扱っていませんでした。
コンビニから帰る私の手元にはペンギンが描かれたガムがひとつ握られています。