ケータハムが作るとEVでもライトウエイトスポーツになる! 2026年発売予定モデルの試作車を早くも公開【TAS2024】 (2/2ページ)

室内空間もしっかり確保!

 軽量でコンパクトなボディとくると、足まわりの品位が気になるもの。だが、これこそケータハムの知見が最大限に発揮されるポイントだ。前後ともに、アジャスタブル・ジオメトリー式のダブルウイッシュボーンと発表されており、路面追従性はもちろん、姿勢変化への対応などコントローラブルでスポーティな味付けとなることは間違いない。オートサロン展示車では、大径のディスクにゴツいキャリパーを確認することができるが、これを見ただけでサーキットやワインディングの爽快な走りが容易に想像できるだろう。

 そして、ケータハム・セブンのトラディショナルなスタイリングに対し、PROJECT Vのデザインはよりモダンで、ビビッドなラインに溢れている。チーフ・デザイナーのアンソニー・ジャナレリが手がけたスタイル、ディテールは新たなケータハムの姿を見事なまでに描き出し、所有欲を満足させる以上の喜びが見出せるはずだ。

 こうしたEVライトウエイトのパッケージは、インテリアにも恩恵をもたらしている。車高の低いスポーツカーといえば、室内空間に多少の我慢が強いられたものだが、PROJECT Vにそんな心配は無用だ。バッテリー配置の工夫から、低床化に成功しているため、ドライバーズシートは快適な空間が確保されている。また、一見すると2シーターのように見えるが、じつは後席スペースは思いのほか広いのだ。試作車では、センターに1シートを配置した2+1レイアウトとなっているが、オーダー次第で2+2を選ぶことも可能だという。

 インストルメンタルパネルにはアナログメーターが組み込まれているように見えるが、じつはフルデジタルクラスター。むろん、タッチパネルの導入も検討されており、Apple CarplayやAndroid Autoに対応するミラーリング機能も備えるなど、現代的デバイスもふんだんに取り入れられそうだ。

 なお、市販車の登場は2026年が予定されているが、先駆けてオートサロンで試作車をチェックしておくこと、強くオススメしておきたい。


石橋 寛 ISHIBASHI HIROSHI

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三菱パジェロミニ/ビューエルXB12R/KTM 690SMC
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