家じゃまだ広すぎる! 「動く個室感」こそがクルマの意義【クルマのプロに聞く! あなたにとってのクルマとは? 山崎元裕編】 (2/2ページ)

考えごとをするのにぴったりなのがクルマ

 さて、それでは自分自身のクルマはライフスタイルのなかでどのように活用されているのか。いま乗っているのはフォルクスワーゲンのコンパクトハッチバック、ポロ(先代)だが、その使い勝手や機能性には十分に満足している。

 ガソリンがハイオクなのは残念だが、それでも高速主体なら20km/Lほどの燃費を稼ぎ出す。高速道路の走りは得意中の得意だ。

 そして、自分がこのクルマにもっとも求めているのは個室としての機能。何か考えごとをしたいとき、その答えがまだ遠くにありそうなとき、自分はこのクルマと一緒にどこかに出かけ、そこでひたすら答えを考える。

「さあヤマザキ、考えろ。オマエはそんなバカじゃないはずだぞ」。

 そのように精神を集中できるには、小さいながらも家ではスペースがまだまだ大きすぎで、雑念が入るとでもいえようか。

 まわりの空間から完全に遮断されたクルマの車内。それは自分にとってさまざまなことを考え、それはときには原稿の原案であったりすることもあるのです。

 移動の手段、趣味の対象、あるいはお金を稼ぎ出すための商品。クルマにはたしかにいろいろな側面があるけれど、自分にはそれが与えてくれる「動く個室感」こそが、もっとも大切なクルマの魅力なのではないかと考えております。


山崎元裕 YAMAZAKI MOTOHIRO

AJAJ(日本自動車ジャーナリスト協会)会員 /WCOTY(世界カーオブザイヤー)選考委員/ボッシュ・CDR(クラッシュ・データー・リトリーバル)

愛車
フォルクスワーゲン・ポロ
趣味
突然思いついて出かける「乗り鉄」
好きな有名人
蛯原友里

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