最終型なら「マイチェンの悔しさ」を味わうこともない!
しかし、あえて現状、先代モデルに乗っている身として、先代最終型を手に入れるメリット(!?)はそれだけではないことに気づいた。つまり、車種を問わず、最新型を(長い納期を経て)手に入れたとしても、毎年の改良があったり、数年後にはモデルチェンジが行われる可能性が高い。その都度、悔しい思いをさせられることがあるかも知れない。
筆者が2014年型のVWゴルフ7ヴァリアントを買ったとき(3月)には、なんと数カ月後に仕様変更があり(旧来のキースターターからプッシュ式スターターに)、かなり悔しい思いをした。そしてそれから3年後の7.5への進化、マイナーチェンジではショックを受けるほどの完成度の高さに驚かされたものだった。だが最終型を買っておけば、それ以降の改良、モデルチェンジはあるはずもなく、そうした仕様変更、マイナーチェンジの悔しさから一気に解放されるメリットもあるというわけだ。
上記の例はあくまで個人的な見解によるものだが、狙いのクルマがあり、その新型が出る直前に現行型か新型かの選択を考えるなら、両モデルの内容をしっかりと見極めることが重要だ。当然、新型車は価格が高くなり、その時点での現行型(または先代)はすでに生産されているため納期面で有利なだけでなく、売り尽くし的な意味もあって値引きも引き出しやすいはずで、価格面でのメリットもある。
プリウスのように激変したクルマではない、ビッグマイナーチェンジ的な新型車の場合は、新旧型を比較検討する価値は十分にあると思える。
もっとも、筆者のように前型の最終型を買ってむしろ満足して乗っていられる例も、車種によってはありうるが、逆に熟成された現行最終型(または先代最終型)を買ったものの、あとで考えれば新型にしておけば良かった……なんて後悔することになるかも知れないから、そこは熟慮、要注意である。