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まるで痛車のようなロールス・ロイスはかの「ジョン・レノン」の愛車! 見た目もスゴイけど中身もなかなかの改造っぷりだった (1/2ページ)

まるで痛車のようなロールス・ロイスはかの「ジョン・レノン」の愛車! 見た目もスゴイけど中身もなかなかの改造っぷりだった

この記事をまとめると

■世界的ミュージシャンの故ジョン・レノンはクルマ好きであった

■愛車「ロールス・ロイス ファントムV」は移動で酷使され、一時大規模改修に出された

■ド派手にペイントされたことで当時はマスコミに追いかけまわされていたという

ジョン・レノンの愛車が凄まじかった

 伝説的なバンド、ビートルズのメンバーはいずれもクルマ好きだったこと、わりと有名なエピソードかと。とりわけジョン・レノンはロールス・ロイスがお気に入りで、一時は2台所有するなどさまざまな逸話が残されています。なかでも、痛車と指をさされそうなファントムVはいまでも美術館で展示されており、ジョンのアイコンと呼ばれるのも大いに納得です。

 1964年、ジョンが最初に手に入れたロールス・ロイス・ファントムVは、ロンドンのメイデンヘッドにあった名門ディーラー「R.S.ミード」から納められました。レジストレーション:FJB111Cは、バレンタインブラックのボディカラーをまとい、車体はこれまた有名なコーチビルダー「H.J.マリナー」によって製作されています。

 エンジンは6.23リッターのV8で、マリナーによって黒の革張り、ウォールナット製カクテルキャビネット、ライティングテーブル、読書灯、ポータブルテレビ、そしてジョンとヨーコが使うファントムV専用のラゲッジセットが7つ用意されました。

 とはいえ、納車された1965年当時のジョンは運転免許を持っておらず、やむなくショーファーを雇うことに(笑)。すぐさま免許を取得したものの、ショーファー氏の証言によれば、「助手席で黙っていられない」運転だったとのこと。で、このファントムに乗って、ジョンは自身が出演した映画「How I won the war」の撮影現場、スペインを何度も往復しました。その際、スペインの田舎道でもって車体はだいぶ傷つき、シャシーの損傷もしたことから、ペイントのし直しや補修をすることに。

 1967年、時あたかもビートルズの名盤「サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド」をレコーディングしている最中で、ジョンはアルバムのアートワークに触発されたとか、メンバーのリンゴ・スターにそそのかされたとかで、「よっしゃ、サイケにペイントしよう」と思いついたのです。

 ジョンがこのカスタムプランをサリー州のカスタムファクトリー「J.P.ファロン」に持ち込むと、ファロン社は地元のアーティスト、スティーブ・ウィーバーにデザインとペイントを依頼。およそ1カ月半の時間をかけて、ペイントワークやインテリアの改造が行われ、その年の5月25日、サージェント・ペッパーズのリリースに合わせて乗り出すことができました。

 そのインパクトは凄まじいもので、朝から晩までカメラマン、報道クルーに追いまわされたと、ショーファー氏が後に語っています。

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