デコトラに興味がなくても楽しめる
イベント会場では全国から集まった数百台にも及ぶデコトラがところ狭しと展示される。普段あまり目にする機会が少ないデコトラが白昼堂々とこれだけの台数が集まる光景は圧巻のひと言。参加したドライバーたちは仲間との再会やデコトラ談義に花を咲かせつつ、一般参加のギャラリーと交流を図ったりと、親睦会のような雰囲気で穏やかに時間は過ぎていく。
「デコトラ好きじゃないと居心地悪いかも~」と思ったら大間違いだろう。じつはデコトラに興味がなくても1日中楽しめるようにと、イベントには工夫が凝らされているのだった。
アートトラックイベントに来場したお子さんや家族、恋人がイベントに飽きないようにとさまざまなアトラクションが用意されている。ステージでの歌謡ショーやダンサーによるダンスパフォーマンスなどのライブを筆頭に、誰でも参加できる早食い競争などのゲーム。トラック用品やクルマ用品、それに旬の野菜や特産品が、驚きの低価格で手に入るオークション。そして目玉として大型テレビなどの豪華賞品や生活必需品が景品で当たるビンゴ大会も用意されている。
他にも参加者のお腹を満たすキッチンカーや屋台も登場。定番の串焼きや焼きそばから、地域限定のB級グルメなど食の楽しみも。出店ブースとしてはトラックアクセサリーの部品やステッカーなどもあって、食欲も物欲も満たしてくれる。まるで縁日のように屋台が並ぶので、子どもから大人まで退屈することなく、お祭り気分で盛り上がれる。
そして、日が暮れ始めるとお待ちかねのナイトシーンが始まる。これぞ「ザ・デコトラ」といった電飾の競演は、一度は見てほしい光のページェント。会場によっては、音楽に合わせてイルミネーションを連動させたりと、さらに迫力が倍増。
人気のアートトラックの前には何重もの人の輪ができて、子どもから大人までウットリするぐらいに美しいナイトシーンを演出している。最終幕となるデコトラ退場シーンまで、丸1日楽しめるのがアートトラックイベントなのだ。
今回取材に応じてくれたのはアートトラックイベントを主催する藤商丸急行の藤原真澄さん。通常は数十人のクラブ員が在籍するアートクラブがイベントを主催するのだが、なんと藤原さんは前代未聞の個人でイベントを開催。しかも500台以上のデコトラと一般参加の乗用車が600台以上も集まる大規模のイベントをたったひとりで(!)切り盛りしている超人だ。
藤原さんのイベントはキッチンカーが大挙して参加したり、会場の敷地内をデコトラ体験走行会があったりと他のイベントにはない楽しみも。ハロウィンの時期に開催される人気のアートトラックイベントとして有名だ。このようにアートトラックイベントは全国各地で開催されているので、一度は体験してみてはいかがだろうか。