電動車でもサーキット走行可能なほどのポテンシャル!
気になるパワーユニットは、2リッター4気筒ターボエンジンに交流同期モーターとAMG自社開発の高性能バッテリー(6.1kWh)、それにAMGのパフォーマンス志向連続トルク可変配分四輪駆動システムの 4MATIC+を組み合わせている。システム出力500kW(680馬力)、最大システムトルクはなんと1020Nm。0-100km/h加速はわずか3.4秒を誇る。
モーターは、定格出力80kW、ピーク出力150kW(最大10秒間)の交流同期モーターとなり、リヤアクスルに搭載される。電動シフト式2速トランスミッションおよび電子制御式リミテッド・スリップ・デフとともにコンパクトなエレクトリックドライブユニット(EDU)にまとめられ、P3ハイブリッド(変速機内あるいは変速機よりも下流に電気モーターを置く)と呼ばれるレイアウトを採用する。
AMGハイパフォーマンスバッテリー(HPB)の開発は、メルセデスAMGペトロナスF1チームが使用しているF1ハイブリッドレーシングマシンの、きわめて苛酷な条件下で実証済みの先進テクノロジーを参考に開発されている。まさにF1由来のアイテムだ。
ちなみにこのバッテリーは、約14リットルの冷却液を高性能電動ポンプでバッテリーの上から下まで全体に循環させて各セルを冷却するといった最新の冷却システムを導入している。これにより、560個のセルすべてを充放電に関係なしに平均約45度に安定させることが可能だ。
これが、PHEVでありながら、AMGの名を背負うハイパフォーマンスモデルであり続けられることの秘訣だろう。
そのほか、多くの機能は先に登場している「メルセデス AMG C 63 S E PERFORMANCE(セダン)」と共通となる。価格は1711万円。
爆速ステーションワゴンとなっているので、サーキット走行もできる圧倒的なパフォーマンスと実用性を求めたいワガママな走り好きなユーザー必見の1台だ。