ホイールベースでの対策も
そして、これは軽自動車全般的に言えることかもしれないが、とくに軽ハイトワゴンは直進安定性を確保する目的もあってか、ホイールベースを長く確保する傾向にある。
ホイールベースは長いと直進安定性が増して、反対に小まわりが利かず軽快なハンドリングも苦手な傾向になる。軽快なハンドリングに関してはサスペンションの設計も関係するため一概には言えないが、基本的にはこのような方向性だ。ホイールベースが短いと得意不得意が逆転する。
軽ハイトワゴンのホイールベースを見てみると、以下のとおりだ。
N-BOX:2520mm
タント:2460mm
スペーシア:2460mm
eKクロススペース:2495mm
近年はプラットフォームを共有していることもあるため、ほかのボディ形状の軽自動車と比べてホイールベースを大きく取るといったことも減ってきたが、軽ハイトワゴンのホイールベースは基本的に2450mm以上となっている。
先代からN-BOXは軽ハイトワゴンとしては直進安定性に関して高い評価を受けてきたが、その理由のひとつはホイールベースにあるのだろう。現行の軽自動車としてはもっとも長いホイールベースを有している。
このように基本的なメカニズム側からのアプローチ、サスペンションのセッティングを変更するといった細かなアプローチ、さまざまな創意工夫で横風対策をしているのだ。