チャリになってもやっぱりスーパーだわ! スーパーカーの名前を冠した自転車が想像以上にガチ勢だった (2/2ページ)

フェラーリが175万円ならバーゲンプライス

ポルシェ

 eバイクはロータスのみならず、さまざまな自動車メーカーが参入していますが、ポルシェは2023年にマウンテンバイクの「クロスパフォーマンス」をリリースしました。もともと1990年代からポルシェはマウンテンバイクを自社で開発、発売してきた歴史もあるのですが、今回は自転車メーカー「Rotwild」とのコラボを選んでいます。

 それでも、911やタイカンの傾斜したルーフライン「フライライン」をモチーフとしたトップ/ダウンチューブや、カスタマイズ部門のエクスクルーシブ・マニュファクチュールとタイアップした車体色(6色)が選べるなど、ポルシェのユーザーが欲しくなる仕組みには事欠きません。

 また、シマノの電動コンポーネントをはじめ、フォックスのファクトリーショック、マグラ製油圧4ピストンキャリパーブレーキなど「下れない山はない」ってくらいのパッケージングですから、ガチなマウンテンバイカーでも満足できる内容かと。

 それでいて、前出のイギリス製に比べると現実的なお値段で、ベーシックグレードが約193万円、上級モデルが208万円とポルシェにしては割安感がありそうです。

フェラーリ

 フェラーリの名を冠したロードレーサーはイタリアの老舗メーカー「コルナゴ」から数モデルがリリースされてきた歴史があるものの、バッジエンジニアリング的なモデルであることは否めません。むろん、コルナゴはマラネロのリバーステクノロジー云々とはいうものの、アストンマーティンやロータスのようなガチ勢におよぶものではなさそうです。

 が、その分オーセンティックな自転車という構成は純粋無垢なものであり、コルナゴがもともと持っている自転車づくりのノウハウが惜しみなく注がれているのです。当然、採用されているコンポ、パーツもイタリア製ハイエンドが目白押しで、カンパニョーロ、セライタリアを標準装備。ここに、自転車用のピレリPゼロでも履かせたら、それこそイタリア・ナショナルチームかのような仕上がり間違いなし。

 しかも、フェラーリのエンブレムを公式に張りつけながら175万円という価格はちょっとしたバーゲンプライスといえるのではないでしょうか。


石橋 寛 ISHIBASHI HIROSHI

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