味方をなるべく多く持っているほうが有利!
6)主治医の存在が運命を左右する
愛車のオーナー兼主治医という一部のオーナーを除き、多くの旧車オーナーはその道の専門家である主治医と二人三脚で所有・維持していくことになります。オーナーである自分以上に愛車のコンディションを把握し、出先で壊れたときもたとえ日曜日の午後であってもキャリアカーで助けに来てくれる……。そうなのです、多くの旧車オーナーは主治医の存在がその後の運命を大きく左右します。
7)コネかカネか?
主治医の存在と同じくらい大事なのは、同じ界隈の方たちとのネットワーク。オーナーズクラブに入会するもよし、少人数でもいいので気の合う方と一緒に旧車ライフを楽しむのも多いにアリです! 旧車を維持するうえでの有益な情報を共有できますし、必要に応じて紹介してくれます(紹介することも)。人付き合いが苦手……めんどくさいといった場合、お金さえあればある程度は解決できます。コネとカネ、どちらを重視するかはアナタ次第。
8)ガレージを用意できるかどうか
あらゆる気象災害や紫外線、盗難、経年劣化など、旧車オーナーにとって、屋根付きのガレージがあるだけでかなりの精神安定剤になります。カーポートやボディカバーでもある程度はこれらの危機を回避できますが、やはりガレージの存在と安心感は絶大です。自宅やその周辺にガレージを用意できないとしたら……同じ境遇にある友人や知人と倉庫を借りる(または思い切って土地を買う)のもありですが、大きなお金が動くので慎重に行動したいところです。
9)部品がない(とくに国産旧車)
多くの旧車オーナーを悩ませる純正部品の欠品と製廃(製造廃止)問題。輸入車よりも日本の旧車のほうが部品の入手が困難で、主戦場はYahoo!オークション、いわゆるヤフオクであることが多いようです。ときには「札束の殴り合い」と表現されるほど熾烈な争いになることも。
悲しいかな、友人や知人同士で「共食い」状態になることもあります。同じクルマを所有する友人や知人の秘蔵コレクションを譲ってもらえる可能性もあるので、ダメ元でSOS発信するのもありです。
10)これからともに人生を添い遂げるくらいの覚悟はあるか?
現オーナーでまだ2オーナー目というケースもあれば、10人くらいのオーナーを渡り歩いてきた個体も珍しくありません。縁あって嫁いで来た旧車だけに、動体保存を心掛けたいところです。確実にいえることは、貴重な生き残りの1台をあなたが所有しているという事実。この愛車を生かすも殺すもアナタ次第なのです。ラストオーナーになるくらいの気持ちで、1日でも長く、ベストコンディションを保ってあげたいものです。
まとめ:イメージ先行で手に入れると痛い目に遭う
芸能人がYouTubeなどで旧車を手に入れた動画を公開したり、旧車オーナーが記事で紹介されていたりと、日々、話題になることが多いカテゴリーです。予備知識もそれほどなく、ましてや周囲に頼れる友人や知人、そして主治医がいないとしたら……? ノリや勢いで購入すると、どこかのタイミングで痛い目に遭いかねません。
ボディはレストア済みで見た目はきれいでも、中身はボロボロ・グサグサ。エンジンオーバーホール済みのはずが調子がいまひとつなど、購入後に莫大な費用がかかる個体を手に入れてしまったらそれこそ悲劇です。
ノリや勢いなどの衝動買いは避け、まずは自身の予備知識を深め、周囲の人間関係を構築しつつ、そのうち訪れるであろう「耳よりの情報」を待ってみてください。我慢が強いられる場面もあるはずですが、のちのち「手に入れて良かった」と思えるときがきっと訪れます。