この記事をまとめると
■日本と海外では同じクルマなのに販売台数に大きな開きがあるモデルが存在する
■日本の市場は軽自動車が4割を占めるため世界的にはかなり特殊だ
■日本とアメリカで比較した場合、コンパクトSUVとセダンにおいて販売台数に大きな開きがある
軽自動車が4割を占める日本市場の特殊性
日本での販売はそこそこなのに、海外ではものすごく売れているクルマがある。
その裏には、日本市場の特殊性が関係している。日本市場全体の約4割が軽自動車であり、その軽自動車は日本固有の車両規格。だから、日本市場で海外との比較が可能なモデルは、軽自動車を除いた市場全体の約6割ということになる。
しかも、市場全体の6割のなかでもミニバンの需要が多く、残りがSUV、セダン、クーペというカテゴリーになる。だが、セダンの重要も最近は急激に減少しており、またスポーティ性の高いクーペのモデルラインアップも極めて少ないのが日本市場の実状だ。そして、海外では日本のようにミニバンのシェアはさほど大きくない。
そんな日本での発売モデルのなかで、海外での発売台数と大きな開きがあるモデルがいくつかある。その多くが、世界第2位の自動車生産・販売国であるアメリカに集中している。
背景には何があるのか?
たとえば、自動車販売台数第1位の中国の場合、日本メーカーのラインアップでは中国市場に特化したクルマが多いため、日本市場との比較が難しい。また、欧州市場では日本全体のシェアがあまり高くない。そして東南アジアでは、それぞれの国で市場特性が違い、それぞれの国の市場規模が欧米中ほどは大きくない。
こうした状況のために、アメリカと日本との比較で、販売台数が大きく違うモデルがあるというわけだ。