コンパクトSUVのトレンドが販売台数差をさらに広げた
では、具体的なモデルを、トヨタとホンダそれぞれの2022年実績を基に比較してみよう。
トヨタの場合、その筆頭は「RAV4」だ。日本では3万118台なのに対して、アメリカではその約13倍の39万9941台にも達している。
また、「カムリ」の場合、日本の2021年実績が1万620台なのに対して、アメリカの2022年実績は、その約28倍の29万5201台だった。
次いで、ホンダの場合、「シビック」が日本で8773台にとどまっている一方で、アメリカではその約15倍の13万3932台。だが、これは半導体不足などのサプライチェーンの課題による納車遅れが大きく影響しており、前年2021年実績は26万3787台と日本の30倍近い数字となっている。
また、「CR-V」についても、アメリカは2022年実績で23万8155台、そして2021年実績が36万1271台と、日本では考えれないほどの数をさばいいた。
日本市場の2022年実績で、年間10万台超えは、「ヤリス」(16万8557台)、「カローラ」(13万1548台)、「ノート」(11万113台)、そして「ルーミー」(10万9236台)の4台にとどまっている状況だ。
アメリカ市場の場合、1980年代以降はC/Dセグメントと呼ばれる中小型のセダンが市場の中核にあったが、2010年代以降にはミッドサイズSUVとフルサイズSUVから、コンパクトSUVへのダウンサイジング、または一家族のなかでコンパクトSUVの増車が目立つようになった。
こうしたトレンドはいまも顕在であり、当面の間、「RAV4」や「CR-V」などのモデルは、日米の販売台数差がさらに広がっていくことになるだろう。