この記事をまとめると
■「ネオクラ」というちょっと古いクルマを指す言葉だがその基準は明確になっていない
■「ネオクラ」は、一般的には1980年代から90年代のクルマが該当する
■1980〜90年代のクルマは、電子部品が使用され始めたころでパーツの入手が難しくなっている
「ネオクラ」ってどのくらいのクルマなの?
ちょっと古いクルマを指す言葉として使われる「ネオクラ」という用語。なんとなく使ってはいるものの、どういう意味なのかイマイチハッキリ理解していない人もいるのではないだろうか?
このネオクラとは「ネオクラシックカー」の短縮形で、ネオとはギリシア語で新しいという意味を持っている。つまり、ネオクラシックカーとはクラシックカーよりは新しいけど、現行モデルやそれに近い年式ではない車両を指す言葉となっている。
ひと昔前までのクラシックカーイベントなどでは、多くは1979年までに登場した車両に参加資格が与えられることが多く、1970年代以前のクルマがクラシックカー、つまり旧車として扱われることが一般的だった。
しかし、年代が進むにつれて、1980~90年代の車両もクラシックカーには入らないものの、十分に古いクルマということで、次第にこのあたりの年式の車両をネオクラシックカーと呼ぶようになったというワケなのだ。
古くからのクルマ好きにとっては1990年代のクルマなどはまだまだ新しい印象があるかもしれないが、まもなく2024年がやってくるという現在のタイミングでは、1999年式の車両であっても25年落ちということになるので、立派な旧車と言える。
それに、今年運転免許を取得できる18歳となった人であれば、生まれた年が2005年ということになるので、1990年代のクルマは生まれる前のクルマとなる。なので、当人にとってみれば旧車であることに間違いないだろう。
そんなネオクラシックカーではあるが、じつは純粋なクラシックカーとは異なる悩みが存在している。1980~90年代のクルマは、徐々に電子部品が使用され始めた時期ということもあり、これらの電子部品に故障が発生すると、程度にもよるが修理不可能となってしまうという点がネック。
そして、外装パーツにも樹脂部品が多く採用され、ヘッドライトも樹脂製の専用形状のものを採用する車種が増えた時期ということで、パーツの確保に苦労するケースが増えてきているのだ。
そのため、ネオクラシックカーは本格的なクラシックカーよりも維持が大変、という声もあるほど。とはいえ、好きなクルマを維持し続けるために情熱を傾けるオーナーも少なくないため、ネオクラシックカー界隈の盛り上がりもかなりのものとなっていることは間違いないようだ。