日本発の規格が世界に広まりつつある
実際の特性や性能を見ると確かにギリギリなのだが、それでも省燃費を狙うには欠かせないという面もある。また、ハイブリッドではエンジンはそれほど高回転までまわさないから、高粘度で保護力を確保しなくてもいいというのも、超低粘度オイル普及の最大理由だろう。とにもかくにも省燃費というわけだ。
ただ、お馴染みのオイルの規格はアメリカのものが多く、あちらではハイブリッドが日本ほど普及していないこともあって、当初は未認証のオイルだったり、日本独自のGLV-1という規格での性能担保ではあった。認証には莫大な費用もかかるので、純正オイルとして使用する範囲なら認証を取らなくてもいいという判断もあった。
ただし、昨今の電動化のなかで、ハイブリッドの実用性が世界的に認められつつあるのも事実で、それに合わせて超低粘度のオイルも世界基準として認められるようになって規格化されている。規格基準は日本のものがベースになっていて、まさに日本発の基準というわけだ。
また、世界基準になったことで、世界のオイルメーカーがラインアップすることも考えられ、ユーザーとしては選択の幅が広がるということになる。