本当に高く売れるのか!? 実際に試せるチャンスが到来
クルマ屋さんや輸出業者など、約7000社の業者が登録している専用のオークションに愛車を出品。ユーザーと業者を直接繋ぐことで中間マージンを省き、高価買取を実現する「セルカ」。詳細はこちらを参照してもらいたいが、話を聞けば聞くほど「このシステムなら高く売れるだろう」と、その仕組みに納得。周囲にも勧めまくっているのだが、なかには疑い深くて『それなら、まず自分で売ってみてよ』と言ってくる人も……。
そんな折に偶然、本当に偶然にも、社内で「GT‒RプレミアムエディションTスペック」(2022年モデル)を売却する話が持ち上がった。限定100台の枠に当選し、2022年8月末の納車からこれまで、GT‒Rマガジンでリポートしてきたクルマ(以下、Gマガ号)だが、さまざまな理由が重なり、売却することになったのだ。
念のため断っておくと、当然ながら転売目的で購入したわけではない。その証拠に、GT‒Rマガジンの連載企画でガンガン使われ、走行距離は1万kmを超えている。
参考までに中古車情報サイトをチェックしてみたが、そもそもTスペックの情報が少ないうえ、1万km以上も走っている個体は皆無。買取額も未知数だ。限定車ということで、やや期待してしまうのが正直なところだが、GT‒Rを得意とする某チューニングショップの重鎮によると、『台数限定のない2024年モデルが登場したことで、2022年モデルの相場は下がっている』とのこと。『車両本体価格(1590万円)にできるだけ近い金額で……』というのが弊社上層部の希望だが、果たして、そう上手くいくのか……。
若干の不安を抱えつつ、手続きをスタートする。手順は簡単で、査定フォーム入力後は、メールと、個々に用意される「マイページ」でのやりとりが大半。一括査定サイトのように大量の営業電話に悩まされることはないので安心だ。
今回、査定に来てくれたのはセルカの売却コンサル部に所属する五十嵐 淳さん。特別な研修を受けた認定査定士だ。買取専門店などの場合、ものの10分程度で査定が終わることもあるが、セルカは約1時間、念入りにチェックされる。セルカは一般的なオークションと違い、バイヤーが事前に現車を見ることができないため、のちのちのトラブルを回避する意味でも、丁寧に査定しているのだ。
そして気になる評価は、上から4番目となる4.5点。じつはフロントスポイラー下部を擦ってしまっており、減点となってしまった。とはいえ、新車や新古車を除き、実際に使われているクルマとしては、悪くない評価点だ。
「こういったクルマですので、スポイラーなど擦ってしまうことはあると思います。下から覗かないとわからない場所ですし、それほど大きなマイナスポイントではありません』と五十嵐さん。
最後に査定の状態を踏まえ、オークションのキモとなる「売切価格(最低落札価格)」を決めていく。売切価格は買い手側には一切わからないようになっているが、売切価格を超える入札があると「売切」の表示が点灯する。バイヤーは、〝競り合いに勝てば必ず落札できる〞とわかるため、その後の入札が活発になるという。そのため『損のない範囲で、売切価格を低めに設定するのがオススメです』と五十嵐さん。今回は相場の参考になる事例がなく、設定が難しいところだが、ひとまず1500万円に設定。
目指すは車両本体価格と同じ1590万円だ。