この記事をまとめると
■日本の信号機は赤・青・黄の3色となるが矢印式が追加されている信号機も多い
■矢印式信号機には右折渋滞や右直事故を防ぐ効果が期待できる
■矢印灯器と歩行者用信号を連携させれば疑似的に歩車分離を作ることができ、交通事故のリスクを低めることができる
矢印式信号機の設置でスムースかつ安全な交通を実現
交通事故を起こさないため、安全運転の大基本となるのが信号灯器に従うことだ。日本の信号機は、赤・青・黄の3色となっているが、横型信号機の場合は左から順に青・黄・赤とするように、また縦型のときには上から赤・黄・青とするのが原則だ。
言うまでもなく、目前の信号機が青色の灯器を点灯させている際に、クルマは進むことができる。
しかし、そんな青灯が点かない信号機もある。それが矢印型の信号灯器によって、進行方向ごとに通行の可否を示すタイプで、矢印式信号機などと呼ばれている。
青色の矢印が出ている場合、メインの信号機が赤点灯であっても、矢印の方向については進むことができることを意味しているのは、運転免許を有しているドライバーであれば、ご存じのことであろう。
おそらく、右折を示す矢印を見かけることが多いだろうが、それは右折待ちによる渋滞や事故を防ぐためだ。
信号機を管轄している警察の立場としては、基本的にスムースかつ安全な交通を実現することが目的となっている。右折需要の多い交差点においては、右折待ちのクルマが滞留してしまうケースも多く、また右折車両と対向直進車両による「右直事故」も起こりやすい。
そこで直進・左折と右折を分けた信号表示とすることはメリットがあるのだ。
左折・直進・右折と進行方向ごとにクルマの流れをコントロールすることが求められるような大きな交差点では、各方向の矢印灯器を備えた信号機が設置されていることがある。