この記事をまとめると
■2023年で創立110周年を迎えたアストンマーティンは記念モデルとして世界限定110台の「ヴァラー」を発表
■ヴァラーは5.2リッターV型12ツインターボに6速MTを組み合わせた後輪駆動モデル
■スタイリングは1970年代のDBS V8レーシングカーをモディファイした「RHAM/1」にインスピレーションを得ている
アストンマーティンの110周年を記念した限定モデル
1913年に、ライオネル・マーティンとロバート・バンフォードの両氏によって設立されたアストンマーティン社。今年、2023年はその創立110周年にあたることは、日本でも先日、東京浅草の浅草寺や富士スピードウェイを舞台に、盛大なコンクール・デレガンスや走行会で構成された「ASTON MARTIN ARCADIA」が開催されたことでも、自動車のファンにはよく知られたところ。
ちなみにこのイベントでは、「DB12ヴォランテ」と「ヴァラー」の両車がアジア・パシフィック地域で初公開され、ゲストの目を楽しませてくれた。ここでは創立110周年に合わせ、110台が限定生産されるヴァラーを解説することにしよう。
自動車のテクニカルトレンドが電動化にあるなかにあって、ヴァラーは5.2リッターのV型12気筒ツインターボエンジンをフロントミッドシップに搭載。それに、このモデルのために専用設計されたという6速MTを組み合わせ後輪を駆動するという、現代においてはきわめて趣味性の高いパワートレインを採用したモデルだ。
リヤデファレンシャルには機械式のLSDが用いられており、それに最新のエレクトロニックトラクションコントロールやスタビリティコントロールの制御が加わることで、マン・マシンの一体感をより魅力的に感じるコーナリングを可能とする。
注目のV型12気筒ユニットが発揮する最高出力と最大トルクは、それぞれ715馬力、753Nm。アストンマーティンによれば、6速MTでどのギヤを選択していても、エンジンからは圧倒的なパワーとトルクを感じることが可能であるとのこと。
参考までに、6速MTのシフトノブは、アルミニウム、チタニウム、カーボン、ウォールナットの4タイプから選択することが可能で、それにとどまらず、ヴァラーのカスタマーは、最終的にはQ by ASTON MARTINによるパーソナライズプログラムを利用して、自分だけの仕様で内外装を仕上げることができる。つまり、110台のヴァラーはすべてが異なる仕様になると予測しても、それはあながち間違いではないのだろう。