レーシングドライバーこそ一般道の怖さを感じている
性能の異なる多くのクルマが混在し、ドライバーの判断や認知能力、操作方法も異なってくると自分だけが正しい走りをしていても避けられないアクシデントに巻き込まれてしまう可能性が高まる。それだけに、自車の周辺環境をクリアにし、速度を控えめに走行し、なおかつ全集中力をドライビングにかたむける。
ゆっくり走っていれば疲れないと思うのは間違いで、ゆっくり走っていても周辺への気配りや情報収集に全神経を払っている。たとえ徐行していても、商店街の人混みを抜けるのはサーキット走行以上に情報処理能力を酷使しなければならず、疲労感も増すのだ。
「ゆっくり走る=気持ちを緩める」ではないことを知っておくべきだ。
サーキットで上手く運転できるドライバーは、一般道では速度を控えめに、周辺により多くの配慮をしてクルマを正しく操作することで安全運転となって上手に見えるのだ。
もし一般道を無謀な速度で走っているドライバーがいたら、そのドライバーはサーキットで速く走ることができないドライバーだと思っていい。危険を承知で走るのは運転の上手い下手を論じる対象ではなく、それは犯罪レベルの最低な行いなのだから。