この記事をまとめると
■スポーツカーのイメージが強い低全高なスーパースポーツはラリーの世界でも活躍していた
■低全高のラリーカーは1970年代のグループ4時代から導入されている
■最近だとポルシェやアルピーヌ、全日本ラリーにはGR86/BRZが参戦している
低全高モデルが活躍するのはラリーの世界でも同じ
2022年11月にポルシェがオフロードモデル「911ダカール」をリリースしたほか、同年12月にはランボルギーニがウラカンのオフロード仕様車「ウラカン・ステラート」を発表するなど、低全高のオフロード車がスーパーカーシーンでは話題となっていたが、ラリー競技でも古くから低全高のスーパースポーツが活躍していた。
まず、WRCでは1970年代のグループ4時代に「ランチア・ストラトス」や「アルピーヌA110」が猛威を発揮したほか、のちにF1で活躍するフェラーリも、「308GTB Gr.4」を投入。1982年に幕を開けたグループB時代には「ランチア・ラリー037」、「ランチア・デルタS4」、「アウディ・スポーツ・クワトロS1」、「フォードRS200」、「ポルシェ911」といった競技専用モデルが活躍していた。
ちなみに、このグループB規定に合わせて国産メーカーも競技モデルを開発しており、「トヨタ・セリカGT」、「日産240RS」、「三菱スタリオン4WD」がさまざまな競技で活躍。
1987年にスタートしたグループA時代に入ると「トヨタ・セリカ GT-FOUR」などのスポーツクーペが躍進した。1997年にスタートしたWRカー時代にはCセグメントの3ドアハッチバッグや4ドアセダンが主流となるなか、2004年にプジョーがクーペカブリオレをベースに開発した「プジョー307WRC」を投入するなど、低全高のマシンがWRCの最前線で活躍している。
2017年にWRカー規定が変更されると、WRCのトップカテゴリーはBセグメントの3ドアハッチバックモデルが主流となり、その流れはハイブリッドシステムを搭載した現在のラリー1モデルでも引き継がれているし、下部カテゴリーやそのほかの国内外シリーズではいまもなお、低全高のラリー車両が活躍している。