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「でも高いじゃん」と思ったら近頃はそうでも……安心を一緒に買える意外と知らない「認定中古車」の中身 (2/2ページ)

「でも高いじゃん」と思ったら近頃はそうでも……安心を一緒に買える意外と知らない「認定中古車」の中身

この記事をまとめると

■安価なクルマが欲しい、中古でしか売ってないなどの理由で中古車需要は大きい

■中古車は「専門店」のほかディーラーで購入する「認定中古車」もある

■「認定中古車」は割高なイメージを持つ人が多いが、保証内容などサービスが充実している

よくオススメされる認定中古車のメリットとは

 ここのところ、半導体不足などの影響で新車の納期が延び、それに伴って新車購入時の下取り車が不足し、また、新車の納期が待ちきれない買い替えユーザーが中古車に流れるなどして、一部車種では中古車の価格が高騰している。

 しかし、とにかくいち早く次のクルマに乗りたい、比較的安価に手に入る中古車を狙いたい、車検が迫っている、愛車がもうすぐ増税される新車から13年を迎える、欲しいクルマが中古車でしか買えない……などの理由から、中古車を購入しようとしている人も少なくないはずだ。

 で、中古車の主な選択肢としては、中古車専門店で買うか正規ディーラーの認定中古車を買うかの二択になると思う。しかし、中古車専門店のほうが安く、認定中古車は割高……という印象を持っている人がほとんどだろう。筆者も、だった。

 そこで、同一車種、同一年式、ほぼ同一走行距離、同程度の中古車について、中古車専門店と認定中古車の比較調査を行ってみたところ、やや落ち着いてきたとはいえこの中古車高騰時代では、ちょっと様子が違うのだ。引く手数多の中古車の値段が、納車が早いのを武器に高くなりがちなのが中古車専門店で、自動車メーカーの認定中古車店ではそうした極端な価格設定にはなっていないようなのだ(2023年10~11月にかけての個人的な調査による印象)。

 たとえば、2020年型のVWゴルフ ヴァリアント・ハイライン・マイスター、つまりゴルフの最高傑作という呼び声も高いゴルフ7.5と呼ばれる7代目最終型の中古車を同一グレードで調べてみると、中古車専門店では走行7000kmで車両本体価格275万円(車検整備、1カ月保証付き)、支払総額284万円。走行1万9000kmで車両本体価格286万円(車検整備、1カ月保証付き)、支払総額302万円という個体を見つけることができた。

※写真はイメージ

 一方、認定中古車では走行9000kmで車両本体価格240万円(車検25年2月。認定中古車1年メーカー保証付き)、諸費用13万円で総支払額253万円という個体や、極上かつ当時8万円程度のオプションとなるディナウディオのプレミアムオーディオ装備で車両本体価格265万円(車検整備、認定中古車1年メーカー保証付き)を探すことができた。値引き交渉によって支払総額を多少なりとも抑えることも可能だという。認定中古車店では必要な純正アクセサリーがその場で注文でき、揃うこともメリットだ。

 価格に関しては中古車ゆえ、それぞれのコンディション、ボディカラー、装備などによって直接比較はできないものの、この時代、認定中古車の安心感があるように感じたのも本当だ。その理由は、上記の認定中古車の場合、認定中古車として全国の正規ディーラーで面倒をみてくれる「メーカーの1年保証」が付くだけでなく(中古車専門店では1カ月保証が主)、5万2000円の追加料金を払えば、もう1年、メーカー保証を付けることもできるのだ(計2年/フォルクスワーゲン認定中古車の例)。

 そして、納車前整備も当然ながら正規ディーラーで行うことになり、専用診断機での確認作業もある。フォルクスワーゲンの認定中古車の納車前点検は、その自動車メーカーのスペシャリストがなんと71項目も点検するというから徹底している(項目数はガソリン車の場合)。

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