スタッドレスへの履き替え時は要注意! ホイールを替えて「ナットは純正」はNGの可能性大!! (1/2ページ)

この記事をまとめると

■ホイールを交換する際にはホイールナットにも注意を払いたい

■ホイールナットは「ネジ径」と「ネジピッチ」がそれぞれ異なっている

■ホイールとの勘合部分の形状にも違いがあり、それぞれ適したものを選ぶ必要がある

ホイールナットはなんでもいいわけじゃない

 12月に入ると、北のほうや標高が高い地域はすでに積雪が始まっているところもあると思いますが、スタッドレスタイヤに衣替えする際にホイールの交換はどうしているでしょうか? 馴染みのショップにお願いしている人、タイヤ専門店に行って交換を依頼する人、あるいはディーラーにお任せしている人などいろいろだと思いますが、なかには「今シーズンは自分でやってみよう!」なんて考えている人もいたりするかもしれません。

 そんなときに注意して欲しいのがホイールナットの種類についてです。

 そうです、ホイールナットにはいくつか種類があるんです。違った種類のホイールナットを使おうとすると、そもそもネジ山に入らなかったり、入っても回すのがキツくて、そのままムリに締め込むとボルトやナット、またはホイールを破損させてしまうことがあります。最悪の場合は、種類が違うナットを使ってそのまま走行してしまった結果、ナットの緩みやボルトの破損でホイールが外れて事故に繋がるケースもないとは言い切れません。

 ここでは、そんなホイールナットの種類とその違いについて紹介していきましょう。

■まずは基本的な「ネジ径」と「ネジピッチ」の違い

 ホイールナットを選ぶときにまず知っておいて欲しいのは、ホイールナットを締め込む相手であるハブボルトの「ネジ径」と「ネジピッチ」についてです。

「ネジ径」というのはボルトの直径のことで、ボルトのいちばん太い部分で計測した数値で、単位はミリです。ミリ規格の場合は頭にミリの頭文字のMを付けて「M10」や「M12」と表記します。

「ネジピッチ」というのは、ネジ山の頂点から根元までの距離のことです。これも単位はミリです。頭にピッチを表すPを付けて「P1.25」や「P1.5」と表記します。

 ややこしいのは、同じ直径12ミリのネジでもピッチが違うものがあるという点です。たとえば「M12×P1.25」サイズのハブボルトに、「M12×P1.5」サイズのホイールナットを締め込んでしまった場合、半周くらいはまわりますが、そこからまわすのがキツくなっていきます。そのままムリに締め込むと、ボルトとナット両方のネジ山を破損させてしまいますので注意してください。

 主なネジ径とネジピッチの組み合わせは以下のとおりです。

<ネジ径とネジピッチの違い>

【M10×P1.25】
(軽自動車または旧車)スズキ・ダイハツ・スバル・マツダ

【M10×P1.5】
(軽自動車または旧車)ホンダ・ミツビシ

【M12×P1.5】
トヨタ・ホンダ・ミツビシ・マツダ・ダイハツ

【M12×P1.25】
ニッサン・スバル・スズキ

【M14×P1.5】
トヨタ車の一部( ランドクルーザー・ グランエース・センチュリー・アルファード&ヴェルファイアなど)
レクサス車の一部
ホンダ車の一部(レジェンド・シビック タイプR)
日産車の一部(GT-R NISMO)

 ザックリ言ってしまうと、荷重が少ない軽量なクルマのサイズは細く、荷重が多い重量のあるクルマ、あるいは速度が出せるハイパワー車などには太いサイズのボルトが使われる傾向があります。


往 機人 OU AYATO

エディター/ライター/デザイナー/カメラマン

愛車
スズキ・ジムニー(SJ30)※レストア中
趣味
釣り/食べ呑み歩き/道の駅巡りなど
好きな有名人
猪木 寛至(アントニオ猪木)/空海/マイケルジャクソン

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