ベース車すら当てられないクルマも存在! 魔改造なんて言葉がぬるいほどのカスタムカーがずらっと揃った圧巻のイベントが開催 (2/2ページ)

世界的にも通用する日本のカスタム文化のテクとセンス

フォルクスワーゲン Type1 Brook Motor Psycho

 ホットロッドカスタムショーにはこれまでも数々のカスタムビートルが出品されてきたが、Brook Motor Psychoによるチョップトップマシンは、アワードを受賞したことでもわかるように、珠玉の完成度といっていいだろう。

 チョップ済みの車体からカスタムをスタートしたとのことだが、ボディワークはもとより、クロム処理の足まわりやフルカスタムのエンジンなど、これぞホットロッドの王道ともいえるスタイルに仕上がっている。

 また、派手なカスタムカーにありがちな細部の粗さなどはなにひとつ見当たらない。丁寧なことこの上ないカットラインやパーティション、あるいはパーツのチョイスひとつとってみてもパーフェクトと呼ぶにふさわしい。

 日本のカスタムビルダーが世界中から高い評価を受けているのも、この1台を見れば大いに納得できるだろう。

シボレー・ベルエア 1950 Paradise Road

 こちらは2022年度のホットロッドカスタムショーでベストアワードを受賞したシェビー。だが、一見してベースモデルを言い当てられる者はさほど多くないだろう。愛知県のパラダイスロードはアメ車のカスタムファクトリーとして知らぬ者はいないほどの存在で、ホットロッドといえば鉄板だ。

 ハードトップがエアコンプレッサーで開閉するギミックや、ピックアップ風のリヤベッドなどに目を奪われがちだが、内外装の激変ぶりこそが真骨頂に違いない。

 加えて、積載されたバイクのホイールもムーンアイズのオリジンを改造しているなど、徹底ぶりには驚きを禁じ得ない。

 このシェビーに限らず、カスタムカーの頂点に位置するようなクルマたちは、眺めるだけでも時を忘れそうになる。

 2023年のショーを見逃した方は、ぜひ2024年のショーを訪れることをおすすめしたい。日本のカスタムカルチャー、そしてテクニックやセンスに決して期待を裏切られることはないだろう。


石橋 寛 ISHIBASHI HIROSHI

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三菱パジェロミニ/ビューエルXB12R/KTM 690SMC
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DJ(DJ Bassy名義で活動中)/バイク(コースデビューしてコケまくり)
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