この記事をまとめると
■スーパーカーの排気音は通常のクルマに比べて音が大きい
■車検に通るか怪しいような音量でも、エンジンがリヤに載ってる場合は数値が優遇される
■測定方法などの仕組みから、車検NGになるような音は純正では出ないようになっている
純正マフラーであの爆音はどうしてOKなの?
クルマ好きから言わせてもらうと、最近いい音(エキゾーストノート、排気音)をさせているクルマがずいぶん減ったな、と思う。
ハイブリッド車やEVが増えているので当たり前と言えば当たり前だが、ときどき「あ、いい音」と振り返ると、大型バイクだったり、海外のスーパーカーだったり……。
そうしたスーパーカー、音質はグッドでも、音量もなかなかのボリュームで、「あれで保安基準がクリアできるのか?」とちょっと疑問に思うことがあるのだが、まさか輸入車やスーパーカーに限り、音量基準が甘いのだろうか?
結論から言うと、もちろんスーパーカーに限り音量規制が甘いなんてことはあり得ないわけだが、じつはスーパーカーに有利な条件が一点だけある。
それはエンジンの搭載位置によって、音量の上限が異なるところ。
保安基準の音量規制値は、クルマの年式によっても何段階か基準があるが、現行車の場合、乗用車(定員6人以下)の新車時の近接排気騒音は91dbまでとなっている。
ただし、これはフロントにエンジンを搭載しているクルマのケースで、ミッドシップやRRなど運転席の後ろにエンジンを有するクルマは95dbまでOKとなっている(エンジンが後ろにあるクルマは、排気系レイアウトのスペースが限られてしまうのと、検査時にエンジン本体が発する音も拾いやすいためだと思われる)。
音量は、発生源から2m離れると6db減衰するといわれているので、ミッドシップ・RRに許された+4dbがどれだけアドバンテージになるかは疑問だが、スーパーカーに多いミッドシップやRRは、若干大きな音でも許されているのはたしかだ。