この記事をまとめると
■長年乗っていると自動車のエアコンの吹き出し口から異臭がすることがある
■臭いの主たる原因は「エバポレーター」に汚れが溜まること
■基本はエアコンフィルター交換だが臭いが気になるならエバポレーターの洗浄がおすすめ
エアコンフィルターの装着で汚れにくくはなったが……
スイッチひとつで快適な車内をキープしてくれるオートモードが普及したこともあって、今やエアコンは夏だけのものでなくて、1年中つけっぱなしだったりする。快適という点では、悪臭の発生は確実に減っていると言っていい。その昔であれば、新車時には新車っぽい臭いが出てきたし、しばらく使っているとカビ臭い、スエた臭いが漂ってきて耐えられないこともあったほどだ。
エアコンからの悪臭の原因は内部に入り込んだゴミや枯れ葉、虫の死骸などが腐敗して発生するもので、当然のことながら健康にも非常に悪い。現在では、内部への異物侵入を防ぐためのエアコンフィルターの装着が進んだことでかなり改善しているし、またプラズマクラスターやナノイオンなどの悪臭の元自体を破壊して無臭にする装備が付いていることも多くて、エアコンのクリーンさは確実に向上している。
ただし、それでも完璧かというと、たまに臭ってくることがあって気になるというか、不快になることも。原因はやはり内部の汚れやゴミなど。最大の関門としてフィルターが装着されていても細かいものは入り込んでしまうし、そもそもフィルターの点検・交換を定期的にしていないと目詰まりしたり、横のすき間からもゴミは入ったりすることがある。
エアコンフィルターを抜けた先、センターコンソールの内側には冷気を作るエバポレーターと呼ばれる、細かい網状の部品がある。小さなラジエーターをイメージしてもらえればいいのだが、細かい故に汚れが溜まりやすくて、これらが悪臭の原因になるわけだ。結局は大小の差はあれ、昔から状況は変わらないと言っていい。